1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/05(月) 23:31:00.74
ID:D5xEzwsb0 子供の頃からパーティーやコンクールなどで大人の前に立つことが多かった。
大人達は私に、ただニコニコと笑っていることを求めた。
幸か不幸か、私は彼らの要求に応えることができてしまった。
不機嫌なときもでも、泣きたいときでも、パーティーはあった。
そういうときでもニコニコ笑わなければならない。
私はいつしか、余計な感情を心の底に閉じ込める術を覚えた。
いつでもニコニコと笑っていられるように。
それが理由かは定かではないが、私はしばしば自分の本当の気持ちに気付けないことがある。
今回もそうだった。
夏休みに入る少し前のこと、私は失恋した。
気づいた時には、既に失恋していたのだ。
続きを読む
スポンサーサイト
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/22(金) 20:39:41.94
ID:jGs2Jdnd0
_紬-side
高校一年の初夏のこと。
私は生来体が丈夫なほうなのですが、その日は貧血気味でした。
昨日、夜遅くまで菫とおしゃべりしていたこと。
そのせいで寝坊して朝ごはんを食べられなかったこと。
原因はいくつか思い当たるけど、それは重要ではありません。
ともかく。頭がふらついていたから、軽音部はお休みさせてもらって、家に帰ることにしました。
軽音部を休むのは私にとって辛い決断です。
こんな熱い日にはグテーっとバテている唯ちゃんを見るのが、私の楽しみだから。
バテている唯ちゃんに冷たいお茶をあげると一瞬元気になります。
だけどすぐにグテーっとなってしまう。
本当に何をしても唯ちゃんはかわいいんです。
ああ、どうして貧血になっちゃうかなぁ……。
全て体調管理を怠った私の責任なのですが、そのとき私は自分の体を恨めしげに思っていました。
続きを読む
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/23(日) 03:26:08.34
ID:vOXPm8s30 憂(金曜日の部活はおやすみ)
憂(梓ちゃんに頼んでそうしてもらったんです)
憂(授業が終わったら、二人にさよならを告げて、駅に向かいます)
憂(切符を買って、改札を通って、電車に乗って)
憂(大きな駅で降りて)
憂(そこから新幹線にのって2時間15分……)
憂(遠距離恋愛って大変です)
憂(でも、新幹線に乗って紬さんに会いに行く時間)
憂(その時間が日々の中で一番楽しい時間かもしれないなって)
憂(最近そう思えるようになりました)
憂(お気に入りの曲を聞きながら紬さんのことだけ考えるこの時間のこと)
憂(私はいつの間にか大好きになっていたんです)
続きを読む
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/21(金) 18:40:51.50
ID:8pKaPxIa0 【じゅうしち日】
紬「…」キュ
紬「…」キュ
紬「…」キュ
紬「…」キュ
紬「…」キュ
紬「…」キュ
紬「…」キュ
紬「…」キュ
唯「ムギちゃん!」
続きを読む
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/11(月) 23:30:59.50
ID:67yvUsIn0 唯「でもムギちゃんが雇ってくれるとは思わなかったよ~」
紬「斎藤……という家のお世話をしてくれている一族がいるんだけどね」
紬「夏の間オーストラリアに里帰りすることになってしまい猫の手も借りたい状態なの」
唯「ふーん。そんな事情があったんだー」
唯「でもそのお陰でムギちゃんの家でメイドさんのバイトできることになったんだから、斎藤さんさまさまだね」
紬「じゃあさっそく唯ちゃんにやってもらう仕事について説め…」
唯「!?」
紬「…?」
唯「あれ…急にお腹が痛くなってきちゃった」ガクッ
紬「唯ちゃん?」
唯「……はぁ…はぁ………はぁ…」
紬「唯ちゃん! しっかりして唯ちゃん!! 大変!! 救急車を呼ばなきゃ!!!」
続きを読む