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幼馴染「デートしよう」堅物「馬鹿言え。女同士だぞ」

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:17:56.21 ID:+3ovF+Bb0


幼馴染「あ、女子の自覚あったんだ」

堅物「おい、ぶん殴るぞ」

幼馴染「ははは、ごめんって。ていうか、女同士だとなにか不都合でも?」

堅物「だから、女同士だからデートとは言わないだろっていってんだ」

幼馴染「別に、デートだと思えばデートなんじゃないかな」

堅物「……好きにしろよ」

幼馴染「わーい」





6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:20:01.18 ID:+3ovF+Bb0


堅物「で、どこいくんだよ」

幼馴染「お、乗り気じゃん」

堅物「手短に済ませたいんだ」

幼馴染「またまたー」

堅物「ちっ……」



9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:23:10.39 ID:+3ovF+Bb0


幼馴染「たまにはさー」

堅物「おう」

幼馴染「喫茶店に行かない?」

堅物「なんでだよ」

幼馴染「ゆっくりお喋りがしたいじゃん」

堅物「私は別に」



11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:26:27.48 ID:+3ovF+Bb0


堅物「第一、喫茶店なんてしゃれたトコ入れるかよ」

幼馴染「え?恥ずかしいの?」

堅物「恥ずかしいわけじゃない」

幼馴染「じゃあなんなのさ」

堅物「ば、場違いだろ。私とか」

幼馴染「ぶっ」



14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:29:37.93 ID:+3ovF+Bb0


幼馴染「そんなこと気にしてんのー?あはは、おっかしー」

堅物「わ、笑うな。だって、そうだろ」

幼馴染「なにがー?」

堅物「私はほら、お前と違って垢抜けないし」

幼馴染「そんなことないって。十分可愛いよ?」



16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:33:05.60 ID:+3ovF+Bb0


堅物「う、うるせえ」

幼馴染「眼鏡も可愛いし、美人だし、胸デカいし」

堅物「口から出まかせ、いうんじゃねえ」

幼馴染「でも、その仏頂面は直した方がいいかも」

堅物「子供の頃からだろ」

幼馴染「違うよ。昔はもっと笑顔だったよ」



17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:37:26.87 ID:+3ovF+Bb0


堅物「……そういうお前は昔っから変わんないな」

幼馴染「え?それって、ずっと私を見ててくれたってこと?」

堅物「昔から散々、お前に振り回されてきたってこと」

幼馴染「それでも、今まで友達でいてくれたじゃん」

堅物「お前しかいないからな」



19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:41:40.13 ID:+3ovF+Bb0


幼馴染「え?」

堅物「友達なんてメンドクサイものは、お前ひとりで十分」

幼馴染「わ、私の事友達だと思ってくれてたんだね。感激」

堅物「だからといって抱きつくな。こら。友達辞めるぞ」

幼馴染「ごめん」



21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:46:29.69 ID:+3ovF+Bb0


堅物「で、どこの喫茶店だよ」

幼馴染「学校の坂を下りて、ふもとにある喫茶店」

堅物「ああ、先月新しくオープンしたあの……」

幼馴染「【りりうむ】だって。ウチの生徒の間で密かなブームになってるよ」

堅物「別に密かってわけでもないだろ。私の耳にも入ってくるぐらいだし」

幼馴染「とにかく、流行に乗り遅れないうちに」

堅物「追うだけの流行ほどつまらんものはないぞ」



23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:51:44.26 ID:+3ovF+Bb0


『いらっしゃいませー』

堅物「喫茶店なんて初めて入った」

幼馴染「あれ?ちっちゃい頃、ママ達と一緒に来なかったっけ」

堅物「覚えてない」

『(ボーイッシュな眼鏡っ子と、小柄な子犬系フェム。これはいい)』



24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:54:14.09 ID:+3ovF+Bb0


『ご注文はお決まりですか?』

幼馴染「私はキャラメルマキアート」

堅物「じゃあプレミアムブレンド、ブラックで」

『かしこまりました』

幼馴染「おしゃれなお店だね」

堅物「そうなのか?わからん」



25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:56:59.47 ID:+3ovF+Bb0


『(間違いなく、あの眼鏡の子はタチだ。勘だけど)』

堅物「で、話ってなんだよ」

幼馴染「え?別に、ただお喋りしようかなって」

堅物「そ、そうか」

幼馴染「?」



26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 23:00:45.37 ID:+3ovF+Bb0


幼馴染「今度、服買にいこっか」

堅物「なんで?」

幼馴染「だって、いつもパーカーとデニムじゃん」

堅物「よ、余計なお世話だ」

幼馴染「おしゃれしたら、もっと可愛くなるのに」

堅物「おしゃれとか、よくわからん」



28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 23:06:11.48 ID:+3ovF+Bb0


幼馴染「じゃあ私が教えてあげるよ」

堅物「はあ?」

幼馴染「今度の日曜日。迎えに行くから」

堅物「勝手に決めんな」

幼馴染「どうせ暇でしょ?勉強してるだけでしょ?」

堅物「……何時だよ」

『(いや、実はワンコちゃんのほうがタチ?少なくともリバか)』

『(普段リードしているのはワンコちゃんだけど、ベッドの上では眼鏡ちゃんかもしれない。Sっぽいし)』

『(妄想が止まらん)』



29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 23:09:39.46 ID:+3ovF+Bb0


『おまたせしましたー』

幼馴染「わー見てみて。ラテアート」

堅物「これは、なんかの花か?」

『百合の花です。うちのお店も【りりうむ】っていう名前ですから』

幼馴染「かわいいー」

堅物「へえ、百合か」



30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 23:13:10.37 ID:+3ovF+Bb0


『お二人は、お友達?』

堅物「ああ、同級せ

幼馴染「あ、幼馴染なんです」

堅物「おい」

幼馴染「いいじゃん。ホントの事だし」

『仲がいいんですね(よしきた!)』



31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 23:16:33.55 ID:+3ovF+Bb0


『いつからなんですか?』

幼馴染「幼稚園の頃からです」

堅物「腐れ縁ですよ」

『じゃあ、切っても切れない関係なんですね』

堅物「切ってやろうとがんばってはいるんですけどね」

幼馴染「ちょっと、ひっどーい」

『ふふふ』



32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 23:20:56.93 ID:+3ovF+Bb0


『お二人のような仲のいいカップルのお陰で、繁盛してます』

堅物「な、ち、違いますよ。そんな」

幼馴染「えー、そう見えますー?」

堅物「変な誤解をされるからお前は黙ってろ」

幼馴染「いいじゃん。カップル」

堅物「うるさい」



34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 23:23:12.32 ID:+3ovF+Bb0


堅物「厄日だ」

幼馴染「「そういうこと言わないの」

堅物「こんなやつとカップルだなんて」

幼馴染「私はうれしいよ?それだけ仲のいい友達ってことだからね」

堅物「……そうかよ」



35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 23:26:36.49 ID:+3ovF+Bb0


幼馴染「昔はさー、よく二人で大騒ぎしてたよね」

堅物「何年前のはなしだよ」

幼馴染「ほんの7~8年前の話だよ。私たちが小学生だった頃」

堅物「多分、大騒ぎしてたのはお前だけだ。私はそれに振り回されてたんだ」

幼馴染「違うよ。だって、二人で毎日抱き合って笑ってたもん」



36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 23:31:56.74 ID:+3ovF+Bb0


堅物「わ、忘れろ」

幼馴染「やだね」

堅物「……」

幼馴染「でも、そういうことしなくなったのって、何時からだっけ?」

堅物「っ…」

幼馴染「中学校あがって暫くしてぱたりと止んだ、様な気がする」



37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 23:37:40.99 ID:+3ovF+Bb0


堅物「……余計な事は覚えてるくせに」

幼馴染「余計なこと?」

堅物「なんでもない」

幼馴染「きになるじゃん」


私は、昔の事を思い出していた。
何故私は、幼馴染に対して突っぱねるような態度をとってしまうのか。根本はたしか、中学のある日の事だ。



38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 23:42:46.15 ID:+3ovF+Bb0


その日の放課後。私はいつものように幼馴染と会話をしていた。

そのほとんどが取り留めもない内容だったけれど
ただ一つ、私の心に引っ掛かる事があった。

幼馴染から、恋愛相談を持ちかけられた。
相手は吹奏楽部の先輩。だそうだ。

勿論、というのも変だけど、先輩は女だ。

幼馴染は、女同士の恋愛に戸惑っていた。



39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 23:47:20.53 ID:+3ovF+Bb0


今思えば、鼻で笑っちまうくらいチープな恋愛感情だ。

先輩に対する憧れを、好意だと錯覚する典型的なアレだった。

だけど、その程度のモノだったとしても

当時中学生だった私の単純な思考回路にショックを与えるには十分すぎた。

幼馴染を、先輩にとられたと、思い込んでしまった。



40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 23:51:49.83 ID:+3ovF+Bb0


別に、幼馴染の事が好きだったわけじゃない。

だけど、ずっと幼馴染と過ごしてきた私には、友達の作り方なんてわからなくて

幼馴染が離れていくのが、怖くてしかたなかったんだ。

雨の日に捨てられた子犬とでもいおうか。

あの日の私はそれくらいよわっちかった。



41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 23:56:07.06 ID:+3ovF+Bb0


だからといって今の私が、あの日の自分よりも強いってことではない。

常に「友達なんていりません。一人で生きていけますよ」なんて風に虚勢を張らなけりゃ

寂しさに押しつぶされてしまうぐらいよわっちい。

幼馴染から恋愛相談を持ちかけられたあの日から、今に至るまでずっと

私はそんなかんじで生きてきた。



43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/05(水) 00:00:02.86 ID:ocuaZhdP0


正直、幼馴染が私に話しかけてくれたり、遊びに誘ってくれるのはすごくうれしいんだ。

けれど同時に、素直になれない自分を、背中から蹴飛ばしてやりたくなる。

幼馴染がいなけりゃ、ただのポンコツのくせしてさ、私はこうもウジウジと

中学生並のプライドに縋りついている。

従順な子犬みたいに尻尾を振り乱してるのは、ほかでもない私だってのに。



44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/05(水) 00:04:37.69 ID:ocuaZhdP0


幼馴染「しけた面してんなよ」

堅物「っ!」

幼馴染「私が落ち込んだ時、いつも言ってくれるでしょ」

堅物「落ち込んでないさ」

幼馴染「嘘。暗い顔してたよ」

堅物「してない」



45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/05(水) 00:09:31.16 ID:ocuaZhdP0


幼馴染「昔っからさ」

堅物「もう昔話はやめろ」

幼馴染「やだよ。言いたいことがたくさんあるの」

堅物「……」

幼馴染「色々相談に乗ってもらったり、励ましてくれたり、うれしかったよ」

堅物「……っ、そうか」

幼馴染「これからもよろしくね」

堅物「なんだよ、急に」

幼馴染「なんとなく」

堅物「……私も」

幼馴染「?」

堅物「なるべく友達、続けてやるよ」

幼馴染「もう、素直じゃない」



46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/05(水) 00:13:41.46 ID:ocuaZhdP0


堅物「じゃあ、素直になれるまで、友達やっててくれ」

幼馴染「お?デレた?」

堅物「デレてない」

幼馴染「いや、いまの絶対デレたよね」


ああ、やっぱこいつがいないと駄目みたいだなあ。私は。



おしまい



48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/05(水) 00:19:02.44 ID:7tYInmCl0


おっつ


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[ 2012/12/05 02:00 ] オリジナルSS | コメント(6)

うむ…この喫茶店どこにありますか
[ 2012/12/05 03:15 ] [ 編集 ]

わざわざオリジナルなものを入れて「いつも書いてる人です」ってアピールしてんの嫌だな、それがなけりゃ最高なんだが
[ 2012/12/05 14:46 ] [ 編集 ]

それは思った
[ 2012/12/05 18:59 ] [ 編集 ]

↑別にそんなこと思わなかった
[ 2013/05/08 02:57 ] [ 編集 ]

いや普通思わないよそんなん
[ 2013/11/18 13:42 ] [ 編集 ]

うん、想わなかった

違和感ないくらいに話に溶け込んでたと思うよ
[ 2016/05/16 16:15 ] [ 編集 ]

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