※微ホラー要素注意8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 20:13:40.97
ID:B+u33AcQ0 結衣「おはよう」
綾乃「あ、ふ、船見さん、おはよう///」
結衣「……綾乃、何やってるの?」
綾乃「え、ちょ、ちょっと歳納京子とお喋りしてただけよ///」
結衣「そっか……」
千歳「お、おはような、綾乃ちゃん」
綾乃「千歳もおはよう!」
千歳「と、歳納さんも、その、おはよう」
綾乃「あ、と、歳納京子、さっきの話は、また今度ね///」
千歳「お、おはは、綾乃ちゃんと歳納さんは、ほんまに仲がええなあ」
綾乃「冷やかさないでよ///」
結衣「……」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 20:17:40.52
ID:B+u33AcQ0 モブ子A「歳納さん、おはよう」
モブ子B「京子、おはよう」
綾乃「と、歳納京子、ちゃんと宿題やってきた?」
結衣「……」
千歳「船見さん、大丈夫?顔色悪いみたいやけど、保健室、行く?」
結衣「あ、うん、大丈夫、ありがとうね、千歳」
綾乃「もう、やっぱりやってきてないのね、歳納京子!し、仕方ないわね、私が見せてあげるわよ!」
千歳「綾乃ちゃん、あの、もうその辺にしといたほうが……」
綾乃「へ?なんで?」
千歳「ほ、ほら」チラチラ
結衣「……」
千歳「そ、そろそろ先生、来るし、な?」
綾乃「まあ、千歳がそう言うなら……仕方ないわね」 13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 20:24:17.09
ID:B+u33AcQ0 ~ホームルーム~
先生「そろそろ修学旅行なので、グループ別けを決めてください」
モブ子「歳納さんはどうするの?やっぱり船見さんや杉浦さんのグループ?」
綾乃「べ、別に組みたいわけじゃないけど、歳納京子がどうしてもって言うなら、組んであげてもいいわよ///」
千歳「あはは、ええんと違うかな」
結衣「私も、それでいいよ」
先生「それじゃ、杉浦さん、池田さん、船見さん……それに、歳納さんは、同じグループで決定ね」
綾乃「歳納京子、あの、今日の放課後、い、い、一緒に買い物行きましょうよ///」
綾乃「え、ふ、船見さんも一緒に?そ、そうね、旅行の買い物ですもの、グループで行った方がいいわよね……」ガックリ
千歳「あ、うちは用事があるし、綾乃ちゃん達だけで行ってくれてええよ?」
綾乃「そ、そう?じゃあ、私と歳納京子と船見さんで、行きましょうか」
結衣「……うん、そうだね」 15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 20:27:29.88
ID:B+u33AcQ0 綾乃「え、だめよ歳納京子、今日はアイス買いにも行くわけじゃないんだから!」
結衣「……」
綾乃「そ、そんな悲しそうな顔しないで、ね、船見さんからも何か言ってあげてよ」
結衣「……え?」
綾乃「ほら、歳納京子がラムレーズン欲しいって言って聞かないのよ」
結衣「……あ、うん、別にいいんじゃないかな、ラムレーズンくらい買ってあげても」
綾乃「ちょ、船見さん!」
綾乃「あー、もう歳納京子、アイスコーナーに行っちゃった……」
結衣「お金なら、私が出すよ」
綾乃「え、そ、そういうつもりじゃ……わ、私が出すわよ、あの、わたし、歳納京子の、その、彼女だし///」
結衣「……そっか」 17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 20:31:27.07
ID:B+u33AcQ0 綾乃「はー、歳納京子のせいで、いっぱい買い物しちゃった……」
結衣「……」
綾乃「あの、船見さん?」
結衣「……え?」
綾乃「歳納京子が貴女の事を心配してるみたいなんだけど……どうして、応えてあげないの?」
結衣「……ああ、ごめん」
結衣「きょう、こ……私の事は、心配、し……」
綾乃「船見さん?」
結衣「……ごめんね、綾乃、やっぱり、私は無理だよ」
綾乃「え?」
結衣「京子の事は、綾乃に任せるから……ごめんね」タッ
綾乃「ちょ、ふ、船見さん?」
結衣「……ごめん、ごめんね、京子」タッタッタッ 18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 20:37:33.41
ID:B+u33AcQ0 ~翌日~
~2-5教室~
結衣「……おはよう」
綾乃「おはよう、船見さん、歳納京子」
千歳「おはようさんやね、船見さん、歳納さん」
結衣「……」
モブ子A「船見さん、歳納さん、おはよう」
モブ子B「京子、今日は宿題してきた?」
モブ子C「歳納さん、ちょっと聞きたい事が」
綾乃「もう、駄目よみんな、歳納京子が困ってるじゃない」
千歳「まあ、歳納さんは人気者やし、仕方ないよ、綾乃ちゃん」
綾乃「け、けど、これじゃあ私と喋る時間が、あの、少なくなるじゃない///」
モブ子A「あ、ごめんね、杉浦さん、邪魔しちゃったわね」
モブ子C「歳納さん、ごめんね?」
結衣「……」 21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 20:40:54.33
ID:B+u33AcQ0 ~授業中~
先生「では、この問題、歳納、応えてみろ」
綾乃「ほ、ほら、居眠りしてちゃ駄目よ、歳納京子、ちゃんと起きて!」ボソボソ
先生「歳納はまた居眠りか……仕方ないな……それじゃあ、杉浦、代わりに応えてみろ」
綾乃「え、あ、はい!」
千歳「綾乃ちゃん、歳納さんの代わりに頑張ってな」ボソボソ
綾乃「わ、判ってるわよ///」
結衣「……」 22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 20:42:03.68 ID:ojMF6yu80
な、なんなんだこれは 23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 20:43:39.77
ID:B+u33AcQ0 ~ホームルーム~
綾乃「それじゃあ、投票の結果、歳納京子がクラス委員になる事に決まりました」
一同「「「わーーー!」」」パチパチパチ
綾乃「歳納京子、名誉な役職なんだから、頑張ってね?」
千歳「歳納さん、頑張ってな」
モブ子「大丈夫!歳納さんがちょっとさぼっても、クラスのみんなで支えるから、気軽にやってよ!」
綾乃「そうよ、歳納京子、そんなに緊張してるのはあなたらしくないわよ」クスクス
結衣「……」 26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 20:46:00.13
ID:B+u33AcQ0 ~修学旅行~
~バスの中~
綾乃「歳納京子!京都行くのが楽しみだからって、そんなにはしゃいじゃ駄目よ!」
千歳「歳納さんは、ほんまに元気やねえ」
モブ子A「歳納さん、お菓子食べる?」
モブ子B「京子、ちょっとそっちの荷物とって」
モブ子C「歳納さん」
モブ子D「京子さん」
モブ子E「歳納」
結衣「……みんな、いい加減にしてよ」 29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 20:51:00.49
ID:B+u33AcQ0 綾乃「船見さん、どうかしたの?歳納京子も貴女の事を心配してるわよ?」
結衣「いい加減に……」
モブ子A「そうよ、船見さん、歳納さんを心配させちゃだめよ?」
モブ子B「そうだね、京子は大変な事があったんだから、こんな時くらい楽しませてあげないと」
結衣「もう、もう止めてくれ、こんなの、こんなのおかしいよ!」
千歳「ふ、船見さん、落ち着いて」
綾乃「何を興奮してるの、船見さん、私達は普通にしてるじゃない、寧ろ、おかしいのは貴女の方で」
結衣「おかしいのは、みんなのほうだ!」 30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 20:51:27.61
ID:B+u33AcQ0
結衣「なんで、京子を生きてるみたいに扱うんだよ!京子は、京子はもう、死んじゃっただろ!」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 20:52:13.48 ID:tnBfGlNT0
おい・・・ 33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 20:54:48.04
ID:B+u33AcQ0 千歳「ふ、船見さん……」
結衣「京子が交通事故で死んで、辛いのは、判るよ」
結衣「だから、私も皆の行動を黙認してた……」
結衣「けど、けど、先生まで結託して口裏合わせたり、綾乃の恋人にしたり、クラス委員にしたり……そういうのは、おかしいよ!」
綾乃「な、何言ってるのよ、船見さん、変な事言わないでよ、歳納京子が死んでるだなんて」
綾乃「み、みんなも、何か言って……」
モブ子A「……」
モブ子B「……」
モブ子C「……」
綾乃「え……?」
千歳「……綾乃ちゃん、船見さんの、言うとおりやと思う……もう、もう止めよ?な?」 34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 20:57:34.84
ID:B+u33AcQ0 綾乃「や、止めるって、何を?」
綾乃「何を止めるのよ、千歳、だって、だって歳納京子は」
千歳「綾乃ちゃん、そろそろ……心の傷も癒えたやろ?やったら、受け入れてあげんと、歳納さんも、かわいそうやわ……」
モブ子A「……そう、ですね」
モブ子B「このまま、こんな事続けてたら、京子も成仏できないか……」
モブ子C「杉浦さん、もう、もう止めよ?」
綾乃「貴女達まで、変な事言わないでよ」
綾乃「だって、だって歳納京子は……」 36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 20:58:15.89
ID:B+u33AcQ0
『もー、みんな、何を騒いでるの?私も混ぜてよ~!』
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 21:01:16.91
ID:B+u33AcQ0 千歳「……え、今の声、歳納さんの……」
綾乃「ほら、歳納京子、ちゃんとそこに座ってるじゃない」
モブ子A「え……」
モブ子B「……あ」
モブ子C「……ほ、ほんとだ」
千歳「と、歳納さん、歳納さんや」
綾乃「ね?言った通りでしょ?歳納京子は死んでなんか、いないのよ」
綾乃「私達は、歳納京子と一緒に、修学旅行に行くの」
綾乃「そして、一緒に京都の名所を回って、一緒に温泉に入って、料理を分け合って、枕投げして」
綾乃「そうやって、修学旅行を過ごすのよ」
綾乃「楽しみね、歳納京子///」 44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 21:04:12.81
ID:B+u33AcQ0 結衣「う、うそ、だ、こんなの、嘘だ」
綾乃「船見さん、大丈夫?」
千歳「船見さん、歳納さん、生きとったよ!」
モブ子A「船見さん、ほら、歳納さん、呼んでるわよ」
モブ子B「良かったね」
結衣「お、おまえら、何言ってるんだ」 45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 21:04:52.54
ID:B+u33AcQ0
結衣「あんな、■■■が、京子なわけないだろ!!!」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 21:06:20.17
ID:B+u33AcQ0 結衣「……はっ!」ガバッ
結衣「はぁ……はぁ……はぁ……」
結衣「また、あの夢か」
結衣「……」
結衣「うん、大丈夫だよ、京子、何時もの夢だから」
結衣「もう、心配しないでよ、京子、私は大丈夫だからさ」
結衣「ほら、もうこんな時間だ、そろそろ学校に行かないと」 48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 21:07:58.90
ID:B+u33AcQ0 ~2-5教室~
結衣「おはよう、綾乃、千歳」
結衣「うん、またあの夢を見たんだ」
結衣「修学旅行でバスが横転して、皆が死んじゃう夢」
結衣「おかしいよね、そんな事無かったのに」
結衣「あ、先生が来た、そろそろ席に着こう?」 50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 21:09:44.85
ID:B+u33AcQ0 結衣「はい、その問題は●●です」
結衣「はー、何とか問題解けた……こら、京子、授業中に寝てちゃ駄目だよ」
結衣「千歳、鼻血拭いてよ」
結衣「綾乃も、京子の寝顔に看取れないの!」
結衣「あー、何回突っ込めばいいんだよっ」
結衣「はぁ……」 54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 21:14:21.52
ID:B+u33AcQ0 結衣「……ねえ、京子、私、何時まで一人でこんな事やってたらいいんだろ」
結衣「どうして、私だけがこの世に残っちゃったんだろ」
結衣「やっぱり、京子の存在を信じなかったからかな……」
結衣「……ねえ、京子、もう一度、私の前に現れて」
結衣「京子じゃなくても、綾乃でも、千歳でもいいから」
結衣「今なら、私、信じるから」
結衣「死者の存在を、信じるから」
結衣「だから、迎えに来てよ、お願い」
結衣「お願い、私も、私も連れて行って……!」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 21:19:30.38
ID:B+u33AcQ0 ~2-5教室~
ちなつ「……それで、結衣先輩、結局、精神病院に入院しちゃったんだ……」
向日葵「そうですの……」
櫻子「船見先輩、可哀そう……」
あかり「……」
ちなつ「あかりちゃん、大丈夫?ごめんね、こんな話して……」
あかり「え、あ、あかりは大丈夫だよっ、もう1年前の事だし」ワタワタ
ちなつ「そう?」
あかり「あ、あの、そんな事より……何かクラスの人数、多くないかな」
櫻子「え?」
向日葵「確かに2年に進級しましたが、クラスのメンバーに変化は無いはずですわよ?」
あかり「そ、そうかな?」 58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 21:24:47.11
ID:B+u33AcQ0 京子「そうだぞー、あかり、変な事言うなよ」
あかり「きょ、京子ちゃん、だって、やっぱり人が増えてる気がするんだよお」
綾乃「赤座さんは怖がりねえ、別にクラスの人数が増えてても困ることなんてないじゃない」
あかり「あ、そうだよね、綾乃ちゃん」
千歳「そやで~、友達が増えるのは、ええことやしね」
あかり「うん!千歳ちゃんも、ありがとう!」
あかり「そうだよね、友達が増えるのは、良い事だよね!」
京子「あかり、今年一年、2-5で一緒に頑張ろうね」ニコ
あかり「うん!」 59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 21:27:26.72 ID:7/LMIpMo0
うわぁぁぁぁぁ 60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 21:28:46.27 ID:/97BJw500
なんぞこれ… 64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 21:32:24.78 ID:Chafw+by0
つまりどういうことだってばよ… 68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 21:45:04.58
ID:B+u33AcQ0 ~病院~
結衣「ねえ、京子、綾乃、千歳、みんな何処に行っちゃったの?」
結衣「ずっと教室で一緒に居てくれたじゃない」
結衣「どうして、病院では一緒に居てくれないのかな……」
結衣「……あ、もしかして」
結衣「京子も、綾乃も、千歳も、みんなも、まだ2-5教室に居るのかな」
結衣「ずっと、2-5の教室で、待っててくれてるのかな」
結衣「生きてる人間が自分達の仲間になってくれるのを、ずっと待ってるのかな……」 69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 21:45:35.40
ID:B+u33AcQ0
2-5には歳納京子という皆から好かれる女の子がいました
ところが、ある日、歳納京子は事故で死んでしまったのです
クラスの皆は悲しみました
そんな中、クラスの子達が、こう言いだしました
「歳納京子は、死んでないわ、そこにいるじゃない」
「本当、歳納さん、そこにいてはるわ」
それ以来、2-5では「歳納京子はそこに居る」として振舞うようになりました
生徒だけでなく先生も含めて、死者を教室に招き入れたのです
その年以来、2-5の教室には時々「死者」が混ざるようになってしまいました
誰にも気づかれないまま、クラスの人数が増えている
それは死者がクラスに混ざった証拠なのです 70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 21:47:44.67
ID:B+u33AcQ0 京子「ねー、あかり」
あかり「なあに?京子ちゃん」
京子「私達、ずっと一緒にいたいね」
あかり「うん、あかり、京子ちゃんとずっと一緒に居たいな!」
京子「ん、あかりは可愛いなあ」ナデナデ
あかり「えへへへ///」
京子「ずっと、一緒、だよ」
完 73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 21:50:55.36
ID:B+u33AcQ0 冒頭に書くとネタバレするかなと思ったので最後に書いておく事にします
ちなみにアニメ6話までしか見てません
元ネタ
Another 75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 22:03:28.14 ID:tnBfGlNT0
乙乙 76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/18(土) 22:05:28.04 ID:OXchLNuD0
おつ
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ちょっと悲しい話だ・・・
やっぱり日常系はこういうシリアスやホラーのギャップが
醍醐味だな
とにかく乙
怖いより悲しいな
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