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忍「アリス、どうしましたか?」アリス「なんだかよく眠れなくて……」

1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 20:42:28.88 ID:pgepmpwD0


アリス「最近ずっとそうなんだ……布団に入っても眠気が来ないの」

忍「それはいけませんね……」

忍「では、ぐっすり眠れる秘策を教えてあげましょう」

アリス「どんな方法?」ワクワク

忍「ちょっと待ってくださいね……ああ、ありました」


『よいこのどうわシリーズ 25  ~きんたろう~』


忍「幼いころはよく、お母さんに読んでもらったものでした」

忍「今夜は私が読んであげますから、アリスはリラックスして聞いてくださいね」

アリス「ア、アリガトウ……」

アリス(私高校生なんだけど……)





3 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 20:43:26.53 ID:pgepmpwD0


忍「では、始めますね」

忍「むかしむかし、あるところに」

忍「きんた……ろ……」

忍「……」

忍「…………」

忍「スー……スー……」

アリス(えぇ……)



6 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 20:44:36.69 ID:pgepmpwD0


アリス(もう、シノったらしょうがないなぁ)クス

忍「……」スヤスヤ

アリス(シノがうらやましいよ……)

アリス(ベッドに入ったらいつもすぐに眠れちゃうんだもん)

忍「きんぱつ……きれい……」ムニャムニャ

アリス(ふふ、夢にまで金髪が出てくるんだ)

アリス(幸せそうな寝顔だなぁ)

忍「かみ……さわらせて……カレン……」ムニャムニャ

アリス(…………)

アリス(聞かなかったことにしよう)



8 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 20:47:56.87 ID:pgepmpwD0


アリス(……思い返すと、シノと別のクラスになって以来、ちょっとずつシノと学校でお話する時間は減ってきてるような気がする)

アリス(そしてその分、同じクラスの陽子や他のクラスメイトとの会話が増えた)

アリス(私にとって一番大事な人はシノ)

アリス(もちろんそれに変わりはないんだけど)

アリス(他の人との関わりが増えた分、私の頭の中で、シノの占める割合は減ってしまったのかもしれない)

アリス(……同時に、シノの中で、私の占める割合は減ってしまっているかもしれない)

アリス(そもそも、シノの頭の中に私の場所はどのくらいあるんだろう)

アリス(シノは私と一緒に住んでるんだし私のことを一番に思ってくれていると今まで漠然と思っていたけどそれは私の勝手な妄想なのかもしれない
だってシノはもともとイギリスと金髪が好きでホームステイに来てそれがたまたま私だったから一番親しくなっているだけで私はシノが何色の髪で何人でも
好きだけどもし私が赤髪でアメリカ人なら多分シノは私のことは好きになってくれなくて、事実私よりイギリス人らしくて金髪のカレンに興味を惹かれてたから
私のイギリス人らしさがこれからどんどん薄れていくにつれてシノの私への興味は薄れていくのは当然だけどでもシノは優しいから私にははっきりとそうとは
言わないだろうけどシノの頭の中での私の場所はどんどんなくなっていって……)

チュンチュン

忍「ふわぁ……おはようございます、アリス」

アリス「お、おはよう、シノ」ドヨーン

アリス(色々考えすぎて結局ほとんど眠れなかったよ……)



10 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 20:50:52.24 ID:pgepmpwD0


忍「昨日はお話をどこまで読んだのか記憶があいまいですが、アリスはちゃんと眠れましたか?」

アリス「う、ううん……あんまりだったよ」

忍「そ、そんな……!」

忍「期待だけさせておいて、アリスの力になれなかったとは……」

忍「すみません、私の朗読力が無いばっかりに……」ヨヨヨ

アリス(朗読力の問題じゃないよ……)

忍「お詫びといってはなんですが、私がアリスの代わりに2倍寝ますね……スヤァ」

アリス「か、代わりに寝られても……起きてシノ! 遅刻しちゃうよ!」ユサユサ



12 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 20:55:07.74 ID:pgepmpwD0


~その夜~

忍「今夜こそぐっすり眠れるといいですね、アリス」

アリス「シノはベッドに入ってからすぐ寝ちゃうよね」

アリス「良く眠れる秘訣とかってあるの?」

忍「そうですねぇ、日ごろはベッドに入ればすぐ寝てしまうので特に何も意識はしてませんが……」

忍「たまに寝つきの悪い日は、羊さんを数えたりしてますね」

忍「金色の毛におおわれた羊さんが、1匹ずつ私の周りに集まってくるのを想像するんです」

忍「キラキラした金色の毛に覆われて……ハハァw…モウw…ウワハァッw…フフッw…フッw…きんっぱつっ!」ポワーン

忍「……まあ、とにかくハッピーな夢が見られるんですよ」

アリス「へ、へぇー……」

忍「良かったら、試してみてください」

忍「きっとすぐに眠くなりますよ」

アリス「うん、ありがとう、シノ」



13 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 20:59:07.95 ID:pgepmpwD0


アリス(金色なのはともかく、羊を数えるのは定番の方法だよね)

アリス(確か、'sheep'の発音と寝息の『シー』って音が似ているから、英語で数えた方が効果があるんだっけ)

アリス(じゃあ試しにやってみよう)

アリス(One sheep...two sheep...three sheep....)


アリス(363 sheep...364 sheep...365 sheep....)

アリス(なかなか眠れないなぁ……)

アリス(そういえば、高校生活も1年間があっという間だった……)

アリス(もう2年生の冬……あと一年とちょっとしか残ってないんだ……)

アリス(高校を卒業したあとは私たちどうなるんだろう私はイギリスに帰らなくちゃいけないのかなシノがシノのマムみたいにイギリスに留学してくれたら一番いいんだけど
でも今のシノの英語力じゃ正直イギリスの大学でやっていくには全然足りないよねイギリス人の私が2年も一緒に生活していながらこんなに英語ができないのはどうして
なんだろうきっと私にも責任があるよねもっとシノの英語力を伸ばすために協力しなくちゃいけなかったのかなでもシノも普段英語の勉強をあんまり一生懸命にはやってない
気がする私が日本語を勉強したときはもっと真剣に取り組んでたしだからといってシノに強制はできないけどシノも将来通訳者になりたいんだったらもっと今のうちに英語を
勉強しなくちゃいけないのに……)

チュンチュン

忍「ふわぁ……おはようございます、アリス」

アリス「お、おはよう……」

アリス(ま、また考えすぎてちゃんと眠れなかったよ……)



14 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:02:43.75 ID:pgepmpwD0


忍「アリス……目の下にクマができてますよ」

アリス「え、本当?」

忍「昨日も眠れなかったのですか?」

アリス「う、うん……そうなんだ……」

忍(アリス、すごく辛そうです……)

忍「では! 最高によく眠れるとっておきの方法を試してみましょう!」

アリス「そんな方法があるの?」

忍「ええ、今度こそぐっすり眠れます!」

忍「もうコロッといっちゃいます、コロッと」

アリス「コロッと……」

アリス(嫌な表現だなぁ……)



15 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:05:25.46 ID:pgepmpwD0


その夜

忍「えー、ではとっておきの秘策を紹介します!」

アリス「……」ワクワク

忍「最高によく眠れるとっておきの方法……それは!」

忍「子守唄です!」

アリス「……」

アリス「……え?」

忍「子守唄です!」

アリス「……」

アリス「……」

忍「子守唄、です!」

アリス「……ワーイ」

忍「うんうん」



16 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:07:54.42 ID:pgepmpwD0


忍「アリスはイギリス人ですから、英語の歌が一番よく眠れますよね」

アリス「……だろうね」

忍「では、横になってください」

忍「身体の力を抜いて、リラックスして聞いてくださいね」オホン

アリス「……うん」

忍「ハッピバースデー トゥー ユー♪」

忍「ハッピバースデー トゥー ユー♪」

忍「ハッピバースデー イヤ アリスー♪」

忍「ハッピバースデー トゥー ユー♪」

忍「…………」

忍「ハッピバースデー トゥー ユー♪」

忍「ハッピ」

アリス「ちょ、ちょっと待ってちょっと待って」

忍「どうしました? おしっこですか?」

アリス「違うよ!」



18 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:11:52.11 ID:pgepmpwD0


アリス「え、その歌の無限ループ?」

忍「すみません、英語の歌はこれしかレパートリーがないので」

アリス「私今日誕生日じゃないよ?」

忍「でも英語の歌はこれしか……」

アリス「その唯一の歌なのに歌詞が違ってるよ!?」

アリス「イヤ アリス じゃなくて ディア アリス だよ!?」

忍「え、そんな!」

忍「これまでの人生、私は間違った歌詞でみんなの誕生日を祝ってたんですね……!」

忍「すみません、これまで私が誕生日を祝った人たち!」

アリス「懺悔されても!」



19 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:14:40.69 ID:pgepmpwD0


忍「……あ、そういえば、もう一つ英語の歌を知ってました!」

アリス「な、何の歌……?」

忍「ウィー フィッシュ ア メリークリスマス♪」

忍「ウィー フィッシュ ア メリークリスマス♪」

忍「ウィー フィッシュ ア メリークリスマス♪」

アリス「今はクリスマスでもないよ!?」

忍「でも英語の歌はこれしか……」

アリス「しかもまた歌詞違うし!」

アリス「フィッシュじゃなくてウィッシュだよ!」

忍「え、そんな!」

忍「これまでの人生、私は間違った歌詞でクリスマスを祝ってたんですね……!」

忍「すみません、キリスト様!」

アリス「もういいよ懺悔は!」



21 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:18:19.67 ID:pgepmpwD0


忍「で、でも大丈夫です!」

忍「正しい歌詞は覚えたので、しきり直しますね!」

忍「ハッピバースデー トゥー ユー♪」

アリス「も、もう歌はいいよ!」

忍「そ、そんな……」

忍「すみません、私の歌唱力が低いばっかりに……」ヨヨヨ

アリス「歌唱力の問題じゃないよ……」



23 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:23:31.84 ID:pgepmpwD0


忍「本当に、期待だけさせておいて力不足でした……」

忍「ごめんなさい、アリス……」

アリス「シノ……」

アリス「ううん、シノは私のために一生懸命眠れる方法を考えてくれた」

アリス「その気持ちだけでも、私は十分嬉しいよ」

アリス「その優しさで、なんだか安心して眠れるような気がする」

アリス「ありがとう、シノ」ニコ

忍「……スー……スー……」グッスリ

アリス「…………」



25 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:28:37.36 ID:pgepmpwD0


~翌朝~

忍「ふわぁ……おはようございます、アリス」

アリス「……おはよう」

忍「えーと、昨日は確かどうなったんでしたっけ」

忍「アリスと私が宇宙戦争に巻き込まれたあたりまでは覚えているのですが……」

アリス「うん、多分それ夢の中の話だと思う」

アリス「ダメだったよ、また眠れなかった」

忍「そ、そんな……!」



29 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:36:06.62 ID:pgepmpwD0


忍「アリス……」

忍(アリスの目のクマがさらに濃くなっています……)

忍「どうしてこんないい子が苦しまなければならないのですか! 神様は残酷です!」ウルウル

忍「アリスではなく、私が眠れなくなればよかったのに……」グスグス

アリス「シノ、泣かないで……」

アリス「ごめんね、私が眠れないばっかりに、シノにまで悲しい思いをさせて……」ウルウル

忍「どうしてアリスが謝るんですか! 謝るべきは私なのに……」

アリス「悪くない、シノは何にも悪くないんだよ……」

忍「アリス、どこまでいい子なんですか……」ポロポロ

アリス「だから泣かないでって……」ポロポロ

忍「だってアリスが……」ポロポロ

忍アリス「うわああああああん!」


勇(……朝から何事かと思って来てみれば、何やってるのかしらこの子たち)



30 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:39:35.55 ID:pgepmpwD0


~学校~

忍「そういうわけで、アリスが眠れる方法をみなさんに相談したいと思うのです」

忍「……なんで震えてるんですか、カレン?」

カレン「い、いえ……なんでもないデス……」プルプル

カレン「……ブフッw」

陽子「こら、笑わない」ペシ

カレン「アウ」



31 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:40:32.43 ID:pgepmpwD0


綾「そうよ、笑いごとじゃないわ」

綾「睡眠不足は肉体的にも精神的にもよくないことだし、早く解決する必要があるわ」

カレン「そんなに睡眠って大事デス?」

綾「ええ、睡眠が不足すれば、身体に負担が溜まっていって……」

綾「最悪死に至るわ」

アリス「そ、そんな!」

忍「あ、アリスが死んじゃうんですか!?」ガタガタ

陽子「綾も脅かさない」ペシ

綾「あう」



33 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:43:48.27 ID:pgepmpwD0


カレン「2年B組授業中居眠りキングの称号を持つ私から言わせてもらうと……」

陽子「不名誉な称号だな」

カレン「夜の睡眠不足は、授業中に補うのがベストデス」

陽子「ワーストだよ、なんだよ人差し指立てても全然知的じゃないからな」

アリス「いや、授業はちゃんと聞くよ……」

カレン「というかむしろどうやったら起きてられるんデス?」

カレン「授業中に眠らない方法を私に教えてほしいデース」

陽子「逆に相談してるよ」

アリス「いや、普通に話に集中して聞いて、ノートをちゃんととれば眠くならないよ……」



35 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:45:45.66 ID:pgepmpwD0


カレン「ノー、授業に集中するほど眠くなってキマース」

カレン「特にクゼハシ先生の話と言ったらもう……」

カレン「眠くて眠くてしょうがないデース」

アリス「あっ」

綾「ね、ねえカレン……」

カレン「あの話にはラリホーの呪文がこめられているに違いありマセン」

カレン「多分クゼハシ先生は魔法使いで……」

久世橋「……誰が魔法使いですか」

カレン「……え?」

陽子「あちゃー……」

久世橋「ちょっと話があります、来なさい!」

カレン「ノーーーー!」ズルズル



36 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:48:09.47 ID:pgepmpwD0


忍「お二人には、何かいいアイディアはありますか?」

綾「そうね……アリスにだったら読み聞かせなんていいんじゃないかしら」

忍「ああ、読み聞かせはもう試したのですが、駄目でした」

陽子「じゃあさ、子守唄とかは?」

忍「それももう……」

アリス「みんな私のこと何歳だと思ってるの」

忍「もしかしたら、アリスの体に何か問題が起きてるのかもしれません」

綾「何か病気になってるってこと?」

忍「昨夜アリスと私が宇宙戦争に巻き込まれていたとき、アリスが敵軍の捕虜になったのです」

忍「そのときに体を改造された可能性が……」

アリス「だからそれは夢の話だって!」

忍「でも、R2-D2だっていたんですよ?」

アリス「だからなに!」



37 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:50:27.93 ID:pgepmpwD0


職員室

アリス(シノたちはダメだ……ここは大人に相談しよう)

アリス(先生なら、きっと不眠の対策法も知ってるはず)

アリス「あの、烏丸先生?」

烏丸「はい? ……ああ、アリスさん!」

烏丸「ちょうどいい所にきましたね! この前黒いウサ耳を手に入れたんです!」

アリス「え?」

烏丸「ちょっとつけてみてください!」

アリス「いや……え?」

烏丸「うーん……白の方が似合ってたわね」

烏丸「今度は寒色系をチョイスしてみようかしら」

烏丸「ありがとう、アリスさん。もう帰っていいですよ」

アリス「私の方から用があってきたんです!」

烏丸「あ、ああ……そうだったわ、私ったら……ごめんなさい」

アリス(よかった、ギリギリ話は通じそう)



38 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:52:51.20 ID:pgepmpwD0


烏丸「で、用って何かしら?」

アリス「あの、最近よく眠れないんです」

アリス「シノたちに相談しても、みんな不眠の経験が無いみたいで、あんまりいいアドバイスがもらえなかったんです」

アリス「先生なら何か知ってるかと思って……」

烏丸「あらあら……それは大変ね」

烏丸「私もよく眠れないことがあるわ……」

烏丸「眠りたい、眠らなきゃいけないのに眠くならないのは本当に辛いわよね」

アリス「ええ、そうなんです……」

アリス(よかった、分かってくれる人がいた)

烏丸「ついつい夜中に食べ過ぎちゃうと、満腹すぎて眠れなくなるのよね……分かるわその気持ち」

アリス「……」

アリス(やっぱりダメかもしれない)



39 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 21:55:29.60 ID:pgepmpwD0


烏丸「眠れないときはね、アリスさん」

烏丸「無理に眠ろうとしちゃいけないのよ」

烏丸「何にもせずにただ目を閉じているだけでも、身体はある程度休息をとれる」

烏丸「だから眠れなくても大丈夫って……そう思うくらいでいいのよ」

烏丸「そっちの方がリラックスできてかえって眠りやすくなるわ」

アリス「な、なるほど……」

アリス「でも、余計な心配事ばかり頭の中に浮かんでリラックスできないときは……?」

烏丸「そういうときは、いっそ寝ようとせずに何か作業をしたらいいと思うわ」

烏丸「適度に退屈で、身体をあまり動かさないこと……」

烏丸「その作業に集中すれば心配事も頭に浮かばないまま、適度な退屈さが眠気を誘ってくれるわ」

アリス「うーん、なるほど……」

烏丸「たとえば高速道路での運転ね、まっすぐな道が続くとよくウトウトしちゃうわ」

アリス「それはダメです先生、ものすごく」



41 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:00:01.78 ID:pgepmpwD0


~その夜~

アリス(適度に退屈で、適度に集中できる作業……)

アリス(読書とかいいんじゃないかな)

アリス「ねぇシノ」

忍「はい?」

アリス「あの、難しい内容の本とか持ってないかな……」

忍「難しい本ですか?」

アリス「うん、読んでれば眠くなると思って……」

忍「そうですね……」


『純粋理性批判』


アリス(そ、想像以上のが来た……)



42 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:02:57.06 ID:pgepmpwD0


忍「昔親戚からもらった本なのですが……私は5行以上理解できませんでした」

アリス「う、うん」

アリス「……あの、多分これじゃ漢字が難しくて読めないから、もう少し簡単な本にしてもらってもいいかな」

アリス「ごめんね、せっかく選んでくれたのに」

忍「いえ……まあアリスには読めないだろうなとは思ってました」

アリス(じゃあ出さないでよ……)



44 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:06:33.48 ID:pgepmpwD0


忍「要は退屈な本だったらいいんですよね?」

アリス「うん、そうだね」

忍「退屈で、アリスにも読める本……」

忍「そうですね、うってつけの本がありますよ」

アリス「本当?」


『じのないえほん ~0さいから 子どもがはじめてであうえほん~』


アリス「……」

忍「これならアリスも読めますよね」

忍「では、おやすみなさい……今日は眠れるといいですね」

アリス「……」

アリス(読めるけど! 確かに私にも読めるし退屈な本だけど!)



45 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:10:19.27 ID:pgepmpwD0


アリス「し、シノ……?」

忍「どうしました? おしっこですか?」

アリス「ち、違うよ……」

忍「じゃあう○ちですか?」

アリス「トイレから離れて!」

アリス「あの、もっと長い本はない?」

アリス「この本どう頑張って引き伸ばしても2分で読み終わっちゃうよ……」

忍「そうですね……」



46 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:12:44.76 ID:pgepmpwD0


忍「では、この本はいかがですか?」


『数学Ⅱ』


アリス「え? これ数学の教科書……」

忍「実際、これ以上に眠くなれる本を私は知りません」

忍「もうタイトルを見ているだけでなんだか……眠く……」

忍「スー……スー……」

アリス「……」

アリス(シノもどこか体に異常があるんじゃないかな……)



47 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:15:00.87 ID:pgepmpwD0


アリス(仕方ない、純粋理性批判を読んでみよう……)

アリス(……)

アリス(……)

アリス(……読めない)

アリス(内容以前に知らない漢字が多すぎる)

アリス(やっぱり数学の教科書にしようかな……ん?)

アリス(ページの下に何か書いてある)


『宝の隠し場所が知りたくば、57ページへ行け』


アリス(なにこれ……シノの落書き?)



48 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:16:45.76 ID:pgepmpwD0


アリス(57ページ57ページ……っと)ペラペラ

アリス(ここにも何か書いてある……なになに?)

アリス(「72ページへ行け」)

アリス(……72ページ)ペラペラ

アリス(「150ページへ行け」)

アリス(……何このたらい回し)

アリス(でも宝物って何なんだろう? すごく気になる)

アリス(うん、行きつくところまで行ってみよう)

アリス(150ページ150ページ……)ペラペラ



49 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:18:56.91 ID:pgepmpwD0


『34ページへ行け』

『423ページへ行け』

『304ページへ行け』

『46ページへ行け』

『232ページへ行け』


…………

………………

『367ページへ行け』

アリス(な、長い……)ペラペラ

アリス(367ページ……ここだ)

アリス(……ん? このページのメッセージだけ何か違う……なになに?)



51 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:20:18.98 ID:pgepmpwD0


『今まで通ってきたページの最初の単語の頭文字を出てきた順につなげ』


アリス(……え?)

アリス(えーと……今までページの頭文字なんて覚えてるわけないし……)

アリス(まさか1からやり直し?)

アリス(…………)

アリス(いや、うん……でも終わりは近いよね)



53 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:21:25.09 ID:pgepmpwD0


『う』

『ら』

『に』

『わ』

『の』

『み』

『ぎ』

『か』

『ら』

『さ』

『ん』

『ば』

『ん』

『め』

『の』



55 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:23:00.17 ID:pgepmpwD0


『き』

『の』

『み』

『な』

『み』

『が』

『わ』

『を』

『ほ』

『れ』

アリス(裏庭の右から三番目の木の南側を掘れ)

アリス(え……外に出ないといけないんだ)

アリス(掘るのは明日にしようかな……)

アリス(……でも宝が気になって眠れそうにない)

アリス(うん、あとは掘るだけだもんね、ちゃちゃっと掘って終わりにしよう)



56 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:27:59.41 ID:pgepmpwD0


裏庭

アリス(さ、さささささ寒い……!)

アリス(早く掘っちゃおう……!)

ザクザク

ザクザク

ザクザク

アリス(……箱が出てきた!)

アリス(中身はいったい何が……?)ワクワク

パカッ

アリス(紙が入ってる……)


『英和辞書ジーニアス第4版 967ページへ行け』


アリス(……)

アリス(…………)

アリス(………………)



59 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:31:20.48 ID:pgepmpwD0


『2473ページへ行け』

『534ページへ行け』

『1134ページへ行け』

『37ページへ行け』

『669ページへ行け』

『292ページへ行け』

『83ページへ行け』


…………

………………

……………………



60 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:32:43.10 ID:pgepmpwD0


アリス(…………)ペラペラ

アリス(…………)ペラペラ

アリス(…………)ペラペラ

アリス(…………!!)

アリス(メッセージだ!)

アリス(終わりだ、やっと終わり……!)


『今までのページの最後の見出し語の前から3番目のアルファベットを出てきた順につなげ』


アリス(…………)

アリス(わかったよ……)

アリス(やればいいんでしょ……最初から……)



62 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:36:53.16 ID:pgepmpwD0


「n」 「i」 「t」 「y」 「o」 「u」 「m」 「e」 「n」 「o」  

「k」 「o」 「u」 「e」 「n」 「n」 「o」

「s」 「u」 「b」 「e」 「r」 「i」 「d」 「a」 「i」 「k」 「a」 「r」 「a」

「h」 「o」 「k」 「u」 「h」 「o」 「k」 「u」 「t」 「o」 「u」 「h」 「e」

「n」 「a」 「n」 「a」 「m」 「e」 「e」 「t」 「o」 「r」 「u」

「s」 「a」 「k」 「u」 「r」 「a」 「n」 「o」 「k」 「i」 「n」 「o」

「h」 「i」 「g」 「a」 「s」 「h」 「i」 「g」 「a」 「w」 「a」 「w」 「o」

「h」 「o」 「r」 「e」

アリス(二丁目の公園のすべり台から北北東へ7メートル)

アリス(桜の木の東側を掘れ)

アリス(二丁目の公園……?)

アリス(歩いて20分はかかるけど……)

アリス(……)

アリス(……)

アリス(行こう、もうとことんまで……)



64 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:39:23.90 ID:pgepmpwD0


公園

アリス(ささささささ寒い……!)

アリス(早く、早く掘っちゃおう!)

ザクザク

ザクザク

ザクザク

ザクザク

ザクザク

ザクザク

ザクザク

ザクザク

アリス(む、無駄に深い……!)



67 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:43:12.82 ID:pgepmpwD0


ガチャガチャ

アリス(あれ? 開かない……おかしいな)

アリス(……宝箱に何か書いてある)


『かぎのありか→ しんめいかい こくごじてん だい7ばん 365ページへ行け』


アリス(……………………)



69 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:45:46.46 ID:pgepmpwD0


二時間後

~4丁目の公園 ジャングルジムと鉄棒とブランコを頂点とする三角形ABCの辺BCを1対3に内分する点を通り、
三角形ABCの面積を2等分する直線からシーソーへ引いた垂線を2対3に外分する点上~


アリス(…………ついた、やっとここまで)



70 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:48:15.44 ID:pgepmpwD0


ザクザク

ザクザク

ザクザク

ザクザク

ザクザク

アリス(あった……宝箱の鍵)

アリス(どうしよう……まだ続きがあったら)

アリス(これ以上はもう、気力が持たない……)

アリス(これが最後でありますように!)



71 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:50:04.57 ID:pgepmpwD0


カチャカチャ

パカ

アリス(な、中身は……?)

アリス(手紙が入ってる……)


『おめでとうございます! ゴール地点です!』


アリス(やった……やったよ!)

アリス(宝は……宝は何!?)



73 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 22:58:05.47 ID:pgepmpwD0


『ここまで来たあなたはきっと、宝の正体をわくわくしながら待っていることでしょう』

『宝物の正体……それは』

『この長い宝探しを最後まで投げずにやり遂げた、あなたのその忍耐です!』

『これからも、何事にも粘り強い精神を持って取り組んでくださいね!』

『ご苦労様でした!^^』

『大宮忍』


アリス(…………)

アリス(…………)

アリス「あああああああああああ!」

アリス「あああああああああああ!」

アリス「うわあああああああああ!」



74 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:01:19.97 ID:pgepmpwD0


忍「ふわぁ……おはようございます、アリス」

アリス「オハヨウ」

忍「昨夜はどうでしたか?」

アリス「あの、この『純粋理性批判』に書いてあった宝さがしをつくったのって、シノだよね?」

忍「……ああ!」

忍「そういえばそんなものを作ったことがありました」



75 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:02:49.67 ID:pgepmpwD0


アリス「昨夜はこの宝探しに挑戦してたんだよ」

忍「どうでしたか? お宝は見つかりましたか?」

忍「って言っても埋めた私も宝の正体を忘れてしまったんですけどね」

アリス「宝はみつかったよ」

アリス「ここまでたどり着いた私の忍耐が宝だって」

忍「それはそれは! 楽しんでくれましたか?」

アリス「夜も眠れないくらいには楽しめたよ」

忍「それは何よりです! 作った甲斐がありました!」ニッコリ

アリス「ハハハ……」ゲッソリ



76 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:06:58.50 ID:pgepmpwD0


登校中

アリス(問題の原点に立ち返ろう)

アリス(どうやったら眠れるか、じゃない……)

アリス(なんで眠れなくなったのか、が重要なんだ)

アリス(私の眠りをじゃましているもの)

アリス(それは、『不安』)

アリス(シノと離れ離れになってしまう不安と……シノの心が私から離れてしまう不安)

アリス(その不安を乗り越えないと、私に安眠は戻ってこない)

アリス(今こそ一歩を踏み出す時だよ……アリス・カータレット)



78 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:09:58.03 ID:pgepmpwD0


「……ス」

忍「アリス」

アリス「……え?」

忍「大丈夫ですか? ぼーっとしてましたよ?」

アリス「う、うん……考え事してて」

忍「あと一歩のところに犬のフンがあるのでぼーっとしてると踏んでしまいま」

忍「……あー」

アリス「……」

アリス「もっと早く言ってよ!」



79 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:14:24.77 ID:YklOcnJl0


~その夜~

アリス(今日もまた終わりがきてしまった)

アリス(シノと一緒に居られる日が、また一日減ったんだ)

アリス(廊下ですれ違う3年生たちは、間近に受験を控えてすごくピリピリしてる……)

アリス(1年後の今頃は、今みたいにのほほんとした気持ちじゃいられない)

アリス(それをシノたちは分かってるのかな……?)

アリス(今の生活に大きな不満があるわけじゃないけど今の生活がここままずっと続けられるわけじゃなくて一つでもシノといた証を残さなきゃ
シノとのつながりは高校を卒業したらなくなってしまうような気がしてでも何をすればいいんだろう私はシノとずっと一緒にいたいのに今は
不眠で悩んでる時間なんてなくてもっとシノと一緒の時間を大事にしなくちゃいけないのにもっとシノに対する気持ちが足りないのかなもっと
シノのことを考えてもっともっとシノを……

「……ス」

忍「アリス?」



81 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:17:32.76 ID:YklOcnJl0


アリス「!」

忍「……アリス、何か思いつめたような表情をしています」

忍「何か心配事でもあるのですか?」

忍「私でよければ相談に乗りますよ」

アリス「……不安なの」

アリス「……明日が来るのが、なんだか怖くて」

忍「………………」

アリス「……シノ、起きてる?」

忍「! お、起きてますよ」ジュルリ



83 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:20:40.07 ID:YklOcnJl0


アリス「シノはそうやって能天気にしてるけど!」

アリス「もう一緒にいられる期間は1年とちょっとしかないんだよ!」

アリス「ううん、1年どころか受験勉強が始まればお互いに余裕もなくなって……!」

忍「こ、声が大きいですよ」

アリス「……ごめん」

アリス「でも、正直今のシノの英語力じゃ通訳者どころか、留学もできそうにないよ」

アリス「高校を卒業して離れ離れになれば、そのまま縁が切れちゃうような気がして……」

アリス「そんなことないって信じてるし、これからも信じていたいけど……でも……」

アリス「……」ポロポロ

アリス「……ゴメン、急に変なこと言って」

忍「……アリス」



85 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:24:35.37 ID:YklOcnJl0


忍「アリス、私のベッドに来てください」

アリス「え……?」

忍「今夜は、一緒に寝ましょうか」

アリス「う、うん……」

モゾモゾ

忍「こうやって並んで寝るのは、私がホームステイしたとき以来ですね」

忍「あのころより、2人ともずいぶん成長しました」

忍「まあアリスはまだ小学生みたいですけど……それでもあのころよりはずっと大きくなりました」

アリス(一言多いよ……)



87 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:27:28.21 ID:YklOcnJl0


忍「アリスの言う通り、今の私の英語力では全然通訳者に届かないでしょう……それは自分でも分かってます」

忍「でもアリス、知ってましたか?」

忍「通訳者になるのに、年齢制限は無いんです」

忍「30代や40代になってから勉強を始めて通訳者になった人も大勢いるそうですよ」

忍「私は……何年かかってでも、通訳者になります。絶対に」

忍「確かに、高校を卒業してしまえば、そこからみんな別々の道を歩むことになるかもしれません」

忍「でも、たとえどんなに距離が遠くなってしまっても、私はアリスとの縁を絶対に切らしません」

忍「何度でも、海を越えて会いに行きます」

忍「こうやって……アリスを抱きしめに」

ギュ

アリス「……!」



90 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:32:02.83 ID:YklOcnJl0


忍「今夜は、ずっとこうしていましょう……」

忍「アリスの不安が消えるまで……」

アリス「シノ……」

忍「…………」

アリス「……あのね、シノ」

忍「……なんですか?」

アリス「……いつか、伝えたいって思ってたんだけど」

アリス「…………」

アリス「……私ね」

アリス「シノのことが……」

忍「すみません、やっぱりお手洗いに行きたくなったので、ちょっと……」ガバ

バタン

アリス「す、き…………」



91 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:34:43.02 ID:YklOcnJl0


~5分後~

アリス「…………」

アリス「…………」

アリス「…………」

アリス「…………」

アリス「…………」

アリス「…………」

アリス「トイレ長い……」



92 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:36:47.13 ID:YklOcnJl0


~10分後~

アリス「…………」

アリス「…………」

アリス「…………」

アリス「…………」

アリス「…………」

アリス「…………」

アリス「大きい方かな……?」



93 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:38:31.26 ID:YklOcnJl0


~20分後~

アリス「…………」

アリス「…………」

アリス「…………」

アリス「…………」

アリス「…………」

アリス「…………」

アリス「……まさか!」



94 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:39:29.65 ID:YklOcnJl0


~トイレ~

忍「……スー……スー……」

アリス「シノ! トイレで寝ちゃダメだよー!」ドンドン

忍「……スー……スー……」

アリス「シノ! 起きてー!」ドンドン

忍「…………」

忍「…………ほへ?」



95 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:41:29.28 ID:YklOcnJl0


~寝室~

忍(アリスがヘソを曲げてしまいました……)

アリス「…………」ムスー

忍「ほら、せっかく同じベッドで寝るんですからもっとくっつきましょう」

アリス「…………」

忍「トイレで冷えてしまった私の体を温めてください……なんて」

アリス「…………ばか」

忍「うー……」



98 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:44:06.12 ID:YklOcnJl0


忍「アリス! こっちを向いてください!」

ガバッ

アリス「!」

アリス「は、離してよ!//」

忍「いいえ、離しません」

アリス「キザなセリフ吐いちゃって、真に受けたこっちがバカみたいだよ!」

アリス「クラス分けの時もそうだったし、かっこいい言葉でいつもいいくるめられると思ったら大間違いだよ!」

忍「……」

忍「だったら、言葉ではない方法で信用してもらうしかないですね」

チュ

アリス「……!?」



100 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:46:37.57 ID:YklOcnJl0


忍「アリス……」

忍「これは、私のファーストキスです」

忍「これから先、何年経っても、どれだけ二人が離れても、私の初めての相手はアリスです」

忍「その事実は、一生残ります……」

忍「これで、信じてもらえますか……?」

アリス「……もう一回」

アリス「……もう一回やってよ」

チュ

忍「何度でも、信じてもらえるまで……」

チュ

アリス「んっ……」



101 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:48:21.23 ID:YklOcnJl0


アリス「シノ……」

忍「……なんですか?」

アリス「私、シノのことが……」

アリス「……好き」

アリス「I love you」

忍「…………」

忍「……スー……スー……」

アリス「うん、まあ予想はしてた」



102 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/10(火) 23:49:36.57 ID:YklOcnJl0


アリス(でも……いつも心を覆っていた不安は、もう無くなってる)

アリス(これからは、きっと安心して眠れるよ)

アリス「だけど今夜は……」

チュ

アリス「信じられるまで」

チュ

アリス「何度でも」

チュ

アリス「キスするんだから……!」

チュ

チュ

~翌朝~

忍「何かくちびるがふやけてます」

アリス(結局寝不足だよ……)


END



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