1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 09:52:19.20
ID:RSCZM67z0 -放課後 生徒会室-
千歳「綾乃ちゃん、遅いなぁ・・・」
千歳「今日はダンボール二箱分の書類整理せなあかんのに・・・」
千歳「大室さんも古谷さんも、今日は休む言うてたし・・・」
千歳「『先に生徒会室に行ってて』なんて言ってたけど、どうしたんやろなぁ・・・」
千歳「今日の綾乃ちゃん、やけにソワソワしてたし・・・」
ガラッ
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 09:54:20.50
ID:RSCZM67z0 綾乃「遅れてごめんね、千歳」
千歳「あ、綾乃ちゃん!待ってたで~」
千歳「それにしても何してたん?やけに今日は遅かったけど・・・」
綾乃「そ、それがね・・・・」
綾乃「・・・・・・」
綾乃「歳納京子に・・・・告白しようって思って・・・」 4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 09:56:48.85
ID:RSCZM67z0 千歳「・・・・・へ?」
綾乃「そ、その・・・歳納京子に、告白しようとしたの・・・」
千歳「・・・えぇ!!?・・・じ、じゃあ今さっきまで歳納さんとこ行ってたんか!?」
綾乃「・・・・」コクッ
千歳「そ・・・それでどうなったん・・・?」
綾乃「そ、それがその・・・・・」 6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 09:58:37.41
ID:RSCZM67z0 -数十分前 廊下-
綾乃(よし、心の準備も出来た・・・あとは素直になってこの気持ちを・・・・)
京子「綾乃ー、話したいことってなにー?」テクテク
綾乃(って!もう来ちゃった!!)アセアセ
綾乃「そ、その・・・歳納京子・・・」
京子「え?何ー?」グイッ
綾乃(って、顔近いわよ!そんなに見つめられると・・・///)
綾乃「そ・・・その・・・」
綾乃「も、もし、良かったら、わ・・・私と・・・」
京子「?」 8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 10:01:40.03
ID:RSCZM67z0 綾乃「私と・・・その・・・今日・・・一緒に・・・帰らない?」
京子「おぉ!!綾乃と一緒に帰れるの!?やりぃー!!」
京子「綾乃と一緒に帰る日なんてそうそうないもんなぁ~」
綾乃「あ・・・これは・・・その・・・」
京子「それじゃ放課後に校門の前で待ち合わせなー!ばびゅーん☆」タタタッ
綾乃「あうぅ・・・///」プシュー
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 10:05:51.60
ID:RSCZM67z0
綾乃「・・・・と、こんな感じでありまして・・・」
千歳「あはは、何か綾乃ちゃんらしいなぁ~」
千歳「でも、どうしてうちを呼んでくれなかったん?手助けもしてあげたのに・・・」
綾乃「ううん、いいの」
綾乃「私、いつも千歳に助けられてるし・・・」
綾乃「ずっと頼りっぱなしもどうかと思ってね・・・」
千歳「綾乃ちゃん・・・」
綾乃「でも、やっぱり駄目だったわ」
綾乃「これからも、ずっとこんな感じで・・・」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 10:08:53.88
ID:RSCZM67z0 千歳「綾乃ちゃん、なにゆーてんの」
千歳「うちは、ずっと綾乃ちゃんの味方やで」
千歳「綾乃ちゃんが困ったときは、遠慮なくうちに頼ってええねん」
綾乃「千歳・・・」
千歳「それで綾乃ちゃんの恋が成就するなら・・・」
千歳「それで綾乃ちゃんが幸せになるなら、うちも幸せや」 12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 10:14:45.81
ID:RSCZM67z0 綾乃「・・・・・・・」
綾乃「ホント駄目ね、私って」
千歳「綾乃ちゃん・・・?」
綾乃「こんなに決心しても、いざ面と向かったら取り乱しちゃって・・・」
綾乃「やっぱり私、千歳が居ないと駄目みたい」
千歳「綾乃ちゃん・・・」
綾乃「その・・・千歳・・・」
綾乃「これからも、千歳に頼っていいかしら?・・・」
千歳「もちろんやで!!」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 10:21:43.76
ID:RSCZM67z0 綾乃「さーて、張り切って生徒会の仕事を・・・」
千歳「あ、綾乃ちゃん、もうこんな時間やで」
綾乃「!!と、歳納京子との約束の時間・・・」
千歳「綾乃ちゃん、はよ歳納さんとこ行ってき」
綾乃「で、でも、生徒会の仕事が・・・」
千歳「大丈夫や、今日はうちが全部やったるから」
綾乃「それじゃあ千歳に悪い・・・」
千歳「何ゆーてんの綾乃ちゃん、恋人を待たせたらあかんで?」
綾乃「こ、恋人って・・・///」
千歳「うちは平気や、さっきも言ったやろ?『遠慮無くうちに頼ったらええ』って」
綾乃「う、うん・・・」 15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 10:28:10.03
ID:RSCZM67z0 千歳「それに、今日の書類整理はダンボール半箱分くらいしかないんやし」
千歳「うち一人でも問題ないで?」
綾乃「そ、そうなの・・・?」
綾乃「それなら、お願いしようかしら・・・」
千歳「・・・・・」ニコニコ 18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 10:34:23.33
ID:RSCZM67z0 綾乃「あ、そうだ・・・これ」ガサゴソ
綾乃「はい、どうぞ」スッ
千歳「・・・なんや、これ?」
千歳「赤い箱と・・・青い箱?」
綾乃「今日、誕生日でしょ?千歳と千鶴さん」
綾乃「これ、私から2人への誕生日プレゼントね!」 19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 10:36:15.25
ID:RSCZM67z0
千歳「あ・・・誕生日、覚えててくれとったんか・・・」
綾乃「当たり前でしょ、親友だもの!」
千歳「・・・・・・」
千歳「ありがとな、綾乃ちゃん・・・」
綾乃「まぁ、大したものじゃないけどね・・・」アハハ
千歳「ううん、とっても嬉しい」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 10:42:56.74
ID:RSCZM67z0
綾乃「じゃあ・・・行ってくるわね」
千歳「いってらっしゃーい」
千歳「歳納さんとお幸せになぁ~・・・」
千歳「・・・・・・行ってしもーたな、あはは・・・」
千歳「さーてと、早速仕事せなあかんな・・・」
千歳「今日中に終わるとええなぁ・・・」 21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 10:47:09.84
ID:RSCZM67z0 -帰り道-
京子「いや~、今日は結衣達が居ないからつまんなかったんだよね~」
綾乃「そ・・・そうなんだ・・・///」
綾乃(うう・・・夕日がのお陰で照れてるのが誤魔化せて良かったわ・・・)
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 10:50:27.15
ID:RSCZM67z0
京子「ところでさ、どうして綾乃は私の事フルネームで呼ぶの?」
綾乃「そ、それは・・・」
京子「もしかして綾乃って・・・私の事きら・・・」 23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 10:56:47.23
ID:RSCZM67z0 綾乃「そ、そんなわけ無いでしょ!!」
京子「え?じゃあ私の事が好きなの??」
綾乃「な・・・だ、誰があなたの事なんか!!!・・・」///
京子「ふーん・・・
京子「なんかよく分からないなぁ、綾乃って」
綾乃「くぅ・・・///」プシュー 24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 11:06:13.89
ID:RSCZM67z0 京子「でもさ、私達って友達じゃん!!」
京子「結衣、綾乃、ちなつちゃん、あかり、千歳、千鶴、ひまっちゃんと櫻子ちゃん」
京子「みんな、ね!」
綾乃「・・・そうね」フフッ
京子「だから私は、皆と過ごす楽しい毎日がずっと続けばいいのになぁーって思うんだ」
京子「・・・変だったかな?」
綾乃「ううん、あなたらしくて良いと思うわ」
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 11:15:29.86
ID:RSCZM67z0 京子「うーん・・・」
京子「やっぱ綾乃の笑顔って可愛いなぁー」
綾乃「え!?あ、あの・・・これはその・・・」///
京子「あははー!綾乃顔真っ赤じゃん!!」
綾乃「くぅぅ・・・」/// 28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 11:24:33.94
ID:RSCZM67z0 京子「綾乃ー」
綾乃「何?」
京子「また・・・海にでも行こ―ぜ・・・」
京子「みんなで楽しい思い出いっぱい作ってさ・・・」
綾乃「ええ・・・」
京子「そーいえばさ、綾乃」
綾乃「なによ?」 29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 11:30:25.87
ID:RSCZM67z0 京子「いくら夜の海だからって、浴衣にノーブラノーパンはないとおもうぜ?」
綾乃「あ!あれはただの事故だってばぁぁぁぁぁ!!!!」////
京子「ホントに~?」ニヤニヤ
京子「生徒会副会長でありながら、あんな趣味がおありのようで~・・・」オホホ
綾乃「この・・・歳納京子!待ちなさいよー!!!」
京子「おほほほほ~♪」タタタッ
綾乃「こらぁぁぁ!!」タタタッ 30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 11:40:39.92
ID:RSCZM67z0 -夜(19時くらい) 生徒会室-
千歳「ふぅ・・・やっと終わった」
千歳「すっかり夜になってもーたなぁ・・・」
千歳「先生に延刻出しといて正解やったな」
千歳「綾乃ちゃん、歳納さんと仲良く帰れたかなぁ・・・」
千歳「いや、あの二人なら心配あらへんやろ」
千歳「・・・・・・・・」
千歳「綾乃ちゃん・・・」 31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 11:53:53.88
ID:RSCZM67z0
―ウチが初めて綾乃ちゃんと出会ったのは、始業式の教室―
「・・・・・・」
教室の隅で縮こまってる、可愛い女の子
一人ぼっちで緊張しているその子を見ていると、なんだかほっとけなくて
「あのー・・・」
「何ですか・・・・?」
「うち、池田千歳って言います、あなたの名前は?」 35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 12:07:10.44
ID:RSCZM67z0 「・・・・・綾乃」
「杉浦・・・・綾乃です・・・・」
千歳「綾乃ちゃんっていうん?可愛い名前やなぁ~」
綾乃「うぅ・・・///」
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 12:19:02.88
ID:RSCZM67z0 千歳「もしよかったらその・・・うちの、友達になってくれませんか・・・?」
綾乃「わ、私なんかで良かったら・・・・はい・・・・・」
千歳「あはは~、そんな肩苦しく話さなくても困るで~」
千歳「うちら、同い年やろ?」
綾乃「あ・・・うん・・・」カアァァ///
どうして私は、あの子に対してあんなに積極的だったのだろう。
それは・・・。 37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 12:27:11.75
ID:RSCZM67z0
きっと、あの子に・・・綾乃ちゃんに、一目惚れしたんだと思う・・・ 40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 12:40:25.45
ID:RSCZM67z0
千歳「うちは・・・」
千歳「うちは綾乃ちゃんが好き・・・・・せやけど」
千歳「綾乃ちゃんには歳納さんがおる・・・」
千歳「綾乃ちゃんは歳納さんの事が好き・・・」
千歳「せやから、うちが綾乃ちゃんの事好きになるって事は、
綾乃ちゃんの恋の邪魔をしてしまうってことなんや・・・」
千歳「うちが綾乃ちゃんの幸せを奪うなんて・・・」
千歳「そんなの、絶対イヤや」ポタッ・・・ポタッ・・・
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 12:52:43.69
ID:RSCZM67z0
千歳「あかんあかん、もうこの気持ちは、二度と思い出さないようしてたのに・・・」ゴシゴシ
千歳「・・・さっさと帰らな・・・あ」
千歳「雪が降っとる・・・」
千歳「いや・・・これは霙やな・・・」
千歳「どないしよ・・・今日傘持ってきてないのに・・・」
千歳「・・・困ったなぁ」 43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 13:04:13.29
ID:RSCZM67z0 -昇降口-
ザアアアア・・・・
千歳「予想以上に降っとるなぁ・・・」
千歳「こりゃあ風邪引いてまうかもな~・・・」アハハ
千歳「外も真っ暗やし、さっさと走って帰らな・・・・」タタタッ
千歳「・・・・・痛っ!!」ズキッ
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 13:16:03.42
ID:RSCZM67z0 -夜 帰り道-
ザアアアアアアア・・・・
千歳「はは・・・今日の体育で右足首捻ってたの忘れてたわぁ~・・・」
千歳「傘がないのに、歩いて帰るなんてなんて・・・」
千歳「なぁ、綾乃ちゃ・・・」
千歳「あ、そやった・・・綾乃ちゃんはとっくに歳納さんと一緒に・・・」
千歳「・・・・・・」
千歳「霙って、結構痛いんやね」
千歳「眼鏡、ヒビ入ってまうかもなぁ・・・」アハハ
千歳「・・・・・」
千歳「綾乃ちゃぁん・・・・」グスッ 47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 13:23:35.79
ID:RSCZM67z0 千歳「ん・・・?」
千歳「あれ?こんな時間なのに人影が・・・」
千鶴「あ・・・姉さん・・・」
千歳「ち、千鶴?」 48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 13:29:35.64
ID:RSCZM67z0
千歳「どうしてこんな所におるん・・・?」
千鶴「その・・・姉さんの帰りがあんまりにも遅いから心配で・・・寂しくて・・・」
千鶴「それに・・・急に霙も降ってきたし・・・姉さん今日傘持って行って無かったから・・・」
千歳「うちなんかの為に、こんな暗い夜道を一人で・・・?」
千鶴「・・・・・・」コクンッ
千歳「・・・・・・・」
千歳「ありがとな、千鶴・・・」 50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 13:35:38.93
ID:RSCZM67z0
千歳「ほんまにありがとな、千鶴」
千鶴「ううん、気にしないで・・・妹だから・・・」
千歳「妹でも、嬉しいで」
千鶴「ね、姉さん・・・その・・・一緒の傘、入っていい・・・?」
千歳「ふふっ・・・千鶴はほんまに甘えん坊さんやなぁ」
千鶴「ありがとう・・・」
千鶴(やっぱり、姉さんが隣に居ると安心する・・・)
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 13:40:40.10
ID:RSCZM67z0
千鶴「・・・・・寒いね」
千歳「・・・・・せやなぁ」
千鶴「天気予報、外れたね・・・」
千歳「ほんまやなぁ・・・」 52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 13:47:57.92
ID:RSCZM67z0
千鶴「・・・・・・」スッ
千歳「千鶴・・・・?何でうちの手に千鶴の手被せてるん・・・?」
千鶴「姉さん、寒そうだったから・・・」
千歳「・・・・・・・・・・」
千鶴「姉さんの手、冷たい」
千歳「千鶴の手、温かいで」 54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 13:59:06.20
ID:RSCZM67z0 -池田家-
千歳「ただいまぁ~」
千鶴「ただいま・・・」
千歳「千鶴、先にお風呂入って体温めてき、その間に夕食の準備しとくから」
千鶴「う、うん・・・」タタタッ
千歳「今日はお婆ちゃん町内会の寄合で遅くなる言うてたなぁ・・・」
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 14:21:08.33
ID:RSCZM67z0
千鶴「今日の姉さん、何か寂しそうな顔だったな・・・」
千鶴「あんな姉さん、久しぶりに見た・・・」
千鶴「・・・・・・」
―――――
―――
―
ガラッ
千歳「あれ・・・千鶴、まだ出てなかったん?」
千鶴「う、うん・・・・」コポコポ
千歳「あはは、すっかり上せとるやん~」
千鶴「う・・・・・」/// 58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 14:32:26.90
ID:RSCZM67z0
-夕食後 居間-
千鶴「そういえば姉さん、この箱は何?」
千歳「あぁ、それな、綾乃ちゃんからの誕生日プレゼントやねん」
千歳「うちと千鶴、のな」
千鶴「え・・・私にも?・・・」
千歳「だってそうやろ?うちら双子やもん」ニコッ
千鶴「うん・・・・・」
千歳「・・・・開けてみよか」 59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 14:44:09.03
ID:RSCZM67z0
千歳「これは・・・アネモネ・・・?」
千歳「白いアネモネの・・・ブローチや」
千鶴「素敵・・・・」
千歳「千鶴のは?」
千鶴「私は・・・青紫色の、桔梗のブローチだ」
千歳「小さくてかわええなぁ」 62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 14:54:19.98
ID:RSCZM67z0
千歳「綾乃ちゃん、お花のブローチとは洒落とるなぁ・・・」
千鶴「今度お礼言わなくちゃね」
―――――
―――
―
千歳「・・・あ、もうこんな時間や」
千歳「そろそろ寝よか・・・」
千鶴「うん・・・」
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 15:03:55.87
ID:RSCZM67z0 -寝室-
千鶴「姉さん・・・」
千歳「んー?」
千鶴「学校で、何かあったの・・・?」
千歳「・・・・・何にも無かったで」
千鶴「嘘言わないで・・・」
千鶴「そうじゃなきゃ、姉さんはあんな寂しそうな顔しないよ・・・・」
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 15:11:01.16
ID:RSCZM67z0
千歳「・・・・・・・・・・・」
千鶴「本当に・・・」
千鶴「何も、なかったの・・・?」
千歳「・・・・・ふぅ」
千歳「やっぱり、妹には敵わんなぁ・・・」 68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 15:20:31.06
ID:RSCZM67z0
千歳「今日な、綾乃ちゃんが歳納さんに告白したんよ」
千鶴「えっ」
千歳「不発やったみたいけど・・・」
千鶴「・・・・・」(ホッ
千歳「それを聞いた時な、少しだけ安心したんよ」
千鶴「・・・・・」
千歳「おかしいやろ・・・?何でうちは・・・・」
千歳「うちは、綾乃ちゃんの恋を応援しとるのに・・・・」
千歳「綾乃ちゃんの告白が失敗したのに、どうしてうちは安心してるん・・・?」
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 15:34:55.30
ID:RSCZM67z0
千鶴「それは・・・」
千歳「きっとな・・・」
千歳「綾乃ちゃんが、うちの目の前から消えて欲しくない・・・」
千歳「ずっと、綾乃ちゃんと一緒にいたい・・・」
千歳「きっと、それがうちの本心なんや」 73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 15:41:18.22
ID:RSCZM67z0
千歳「本当は綾乃ちゃんが好きやのに、綾乃ちゃんの恋を応援しているフリをしている・・・・」
千歳「そのくせ自分は告白する勇気がない臆病者・・・」
千歳「身勝手な恋心で、綾乃ちゃんの幸せを奪おうとする・・・」
千歳「そんな自分に、嫌気がさしただけや」 74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 15:52:32.40
ID:RSCZM67z0
千鶴「姉さん、それ以上自分を悪く言わないで」
千鶴「そんな姉さんは見たくない・・・・」
千歳「千鶴・・・・」
千鶴「それに私だって・・・・・」
千鶴「私だって、姉さんの恋を影から応援しているんだ」
千歳「え・・・?」
千鶴「どうしてか・・・分かる?」
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 15:59:52.10
ID:RSCZM67z0
千鶴「姉さんの幸せそうな笑顔を見るのが、私の一番の幸せだから」
千歳「・・・・・」
千鶴「姉さんが初めて杉浦さんと出会ったあの日・・・」
千鶴「杉浦さんの事、私に何て言ってた?」
千歳「それは・・・・」
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 16:09:12.91
ID:RSCZM67z0
―
―――
―――――
千歳『千鶴!』
千歳『うち素敵な子と友達になれたんよ、杉浦綾乃ちゃんゆうて・・・』
千歳『ちょっと人見知りなんかな?自分の席で一人でおったから、
声掛けてみたら喜んでくれて・・・』
千歳『笑顔が可愛いねんー』
―――――
―――
―
千歳「笑顔が・・・」
千歳「笑顔が・・・可愛いって・・・」ヒック・・・ 80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 16:21:10.05
ID:RSCZM67z0
千鶴「あの時の姉さん、凄く嬉しそうだった・・・」
千鶴「きっとそれが、姉さんの本心だよ・・・」
千歳「千鶴・・・」
千歳「うち・・・綾乃ちゃんの事、大好きや・・・」
千歳「綾乃ちゃんの怒ってる顔も、泣いてる顔も、笑ってる顔も、
悔しがってる顔も、恥ずかしがってる顔も・・・」
千歳「綾乃ちゃんの『シアワセ』も・・・全部・・・」
千歳「いつもあの子の側に居て・・・あの子の笑顔を見守りたい・・・」
千歳「それが・・・」
千歳「それが、うちにとっての『シアワセ』や・・・」 81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 16:28:46.31
ID:RSCZM67z0
千歳「千鶴・・・」
千鶴「どうしたの?」
千歳「千鶴のお陰で、心がスッキリしたわぁ」
千鶴「それなら良かった・・・」
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 16:35:09.12
ID:RSCZM67z0
千歳「千鶴も・・・」
千歳「千鶴も、何か心に溜め込んでる気持ちがあるんやろ?」
千鶴「えっ・・・」
千鶴「そんなこと・・・ないよ・・・」 83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 16:43:03.87
ID:RSCZM67z0
千歳「千鶴はほんまに嘘つくのが下手っぴやなぁ」
千鶴「姉さんに言われたくないよ・・・」
千歳「・・・うちと綾乃ちゃんの事?」
千鶴「・・・・・」コクッ
千歳「話してみ?」 84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 16:51:14.05
ID:RSCZM67z0
千鶴「で、でも・・・」
千歳「千鶴」
ダキッ
千鶴「ね、姉さん!?」
千歳「今度はうちが、千鶴の本心を聞いたるよ」
千鶴「うぅ・・・・・・」
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 16:57:12.21
ID:RSCZM67z0
千鶴「私は・・・姉さんのことが大好きなんだ・・・!!」
千鶴「だから・・・杉浦さんと一緒に・・・幸せになって欲しいんだ・・・!!」
千鶴「私は妹だから・・・それを影から見守りたい・・・」
千鶴「なのにアイツが・・・・歳納がぁ・・・・・・!!」
千鶴「アイツのせいで・・・・姉さんの恋が・・・」 91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 17:15:16.76 ID:FsBnImGq0
ゆるゆりの世界観では同性愛は許される雰囲気だけど
姉妹愛はどうなんだろうな 93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 17:20:01.76
ID:RSCZM67z0
千歳「千鶴・・・歳納さんは何も悪くあらへんよ」
千歳「歳納さんもうちの大事な友達・・・『綾乃ちゃんの恋人』なんやから・・・」
千鶴「そんな・・・・」
千歳「それじゃあ、姉さんの幸せが・・・」
千歳「なにゆーてるの、千鶴」 94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 17:28:56.53
ID:RSCZM67z0
千歳「うちは十分幸せやで?」
千歳「だって、うちには素敵な人がおるもん」
千鶴「え・・・?」
千歳「いつもうちの側にいて、うちの幸せを思ってくれてる・・・」
千歳「ちょっと無愛想やけど、とっても甘えん坊さんでな・・・」
千鶴「それって・・・」 95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 17:30:20.86 ID:lEsSqmvC0
おっ 96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 17:33:18.58 ID:XHNUipHKO
木間市 97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 17:39:47.16
ID:RSCZM67z0
千歳「ありがとな、千鶴・・・いつも、うちの事思ってくれて・・・・」
千鶴「・・・・・うぅ」ヒック・・・
千歳「大丈夫や、うちは十分幸せやから・・・」
千歳「今日は、うちの胸の中で泣いていいで・・・」ナデナデ
千鶴「うっ・・・ううぅ・・・姉さぁん・・・・・・・・うあぁあぁぁ!!!・・・・・・・」
千鶴「私だって・・・姉さんがいるだけで・・・・」
千鶴「幸せ・・・だよ・・・」
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 17:45:57.12
ID:RSCZM67z0
千歳「なぁ・・・」
千歳「どうして千鶴は、そこまでうちの事を心配してくれるん?」
千鶴「・・・・妹だから・・・・」 99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 17:50:57.89
ID:RSCZM67z0
千歳「ほんまに?」
千鶴「ほんまやで」
千歳「ただ、妹やから?」
千鶴「・・・・・・うん」
千歳「・・・・・・・・・・・」
千鶴「・・・・・・・・・・・」
千鶴「・・・・・・・・るから」ボソッ 100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 17:53:32.93
ID:RSCZM67z0
千鶴「姉さんのこと・・・・・愛してるから・・・・・・」
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 17:55:38.85 ID:i+sDIK7+0
キマシ 102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 17:56:15.39 ID:XHNUipHKO
タワー 104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 18:00:09.76
ID:RSCZM67z0
千歳「千鶴・・・」
千歳「うちも・・・・・」
千歳「千鶴のこと、愛してるで」
千歳「『お姉ちゃん』としてな・・・・」
千鶴「私も、『妹』として・・・」
千鶴「姉さんのこと、愛してる」
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 18:06:06.03
ID:RSCZM67z0
千歳「うちって幸せもんやなぁ・・・」
千歳「こんなに優しい妹がおるんやから・・・」
千鶴「私もだよ、姉さん・・・」
千鶴「こんなに温かい姉さんがいるんだから・・・」 106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 18:09:46.39
ID:RSCZM67z0
千歳「あ、千鶴、今何時や?」
千鶴「えっ・・・と、23時55分・・・」
千歳「ならセーフや、千鶴」
千鶴「どうしたの・・・?」
千歳「今日、うちらの誕生日やろ?」
千歳「まだ、言ってなかったやん」
千鶴「あ・・・うん・・・」///
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 18:14:30.17
ID:RSCZM67z0
千歳「千鶴」
千歳「うち、千鶴が妹でほんまに良かった・・・」
千鶴「私も・・・」
千鶴「姉さんが姉さんで、本当に良かった・・・」 110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 18:16:47.87
ID:RSCZM67z0
千歳「千鶴」
千鶴「姉さん」
―「お誕生日、おめでとう」―
――――― チュッ・・・・・ ―――――
おしまい(やで!) 112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 18:20:12.01
ID:RSCZM67z0 あ、綾乃ちゃんから貰ったお花のブローチは花言葉から選びました
アネモネ(千歳):「はかない恋」「恋の苦しみ」「清純無垢」
桔梗(千鶴):「変わらぬ愛」「誠実」「従順」 113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 18:21:01.42 ID:lEsSqmvC0
乙!
素晴らしい姉妹愛だ 115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 18:25:05.99
ID:RSCZM67z0 土曜の朝から支援ありでした、とりあえずもっと綾千増やして下さいお願いします
そしてちとちづ誕生日おめでとう
('ヽハ
., ´ ̄⌒'ヽ ちとせーちづるー
! ノlノ从ハ _
| (リ ゚ヮ゚ノ| n ノ `ヽ
 ̄ \ ( E) (ハノ从ハ ゙|
フ ./⌒i /ヽ ヽ_// 从゚ヮ゚ リハi 誕生日おめでとう
/ / | \__/ () () () パチパチ |つ⊂ |
| | . ,, ,().|| ,ヘ ,,||, ,ヘ ,,|| ,ヘ,() し― J
- イ .| | ..,'_~ () ||~|| <介>゙_||_~<介>_ ||'_<介>|| ~ _' , )
/ ( ヽ//:ヽ゚|| .|| ()「 happy birth day !()゙.|| ./.:ヽヽ @⌒⌒@ おめでとうございます!!
/ ヽ、!(: : :)|| .,ヘ, || ,ヘー―,ヘ―‐ ,ヘ,-.|| ヘ(: : :) i <((人人))> r8´ `8⌒ヽ
|ヽ。,,_~ <介>||<介> <イト> <介> || <介> ,_,ィ'| ル゚ヮ゚ 从リ ( (」从_」」ヽ ソ )
| ~~"""''''''''ー―--゛-"-――'''''''"""'~~ .| {i l i\ )从゚ヮ゚ 从ノリレ/\
| 嬉しいなー __ __ うん .| ⊂しし0_> /| ̄∪∪ ̄ |\/
| /へへヽ /へへ ヽ .| .| 祝 |/
.。-―| |ノ人ソ人) (人ソ人ヽ | |ー-。、  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ_ ヽ,_。 |从゚O-O从 从O-O゚从| _,,。ィ __ノ
/ ~~"""''''''''/っ旦o-_。_―o旦⊂ヽ""~~ \
(_ イ (´ c(_ア 皿 `) ト 、_ノ
( ヽ。 _/ [i==============i] _ノ
ヘ/⌒⌒ヽ ∵∴パーン! ヽ、_ _/
| |ノ人ソ人)ヾξ/ __ r' ⌒⌒ヽ
| ノ八>゚ヮ゚ノ> ∇ /====ヽ めでたいですわ ハ」」ハキ」 | |
(((つ───つ. | 人ヾ )) 、@, ζ゚ヮ゚ リ∩ お誕生日ワッショイ!!
< <\ \ 祝うわ! Yル゚ヮ゚ノリ ;@@^ (つ 丿
(__) (__) / つ )つ|/` ( ヽノ
しー-J し(_)
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 18:27:33.06 ID:2KlJK2ic0
おめでとう!
乙でした! 118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/10(土) 18:28:34.77 ID:MHg+P4P70
乙やでぇ
綾乃ちゃんも千歳ちゃんも幸せになってほしいな
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