1 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/08(水) 23:58:50.66 ID:aGDXMWzq.net
にこ「あんたと出会って3年経つのね」
にこ「ちゃんと話をするようになったのは、絵里がμ'sに入ってくれてからだけど」ギュッ
絵里「…」
にこ「最初は私のアイドル研究部に悪態付いてきたあんたに『この頭でっかち!』って思ってたわ」
にこ「でも知ってるのよ、私が一年生の時に失敗して、アイドル研究部が廃部になりそうだった時、絵里が陰で生徒会と先生を説得してくれてたこと」
にこ「希が話してくれたの。あの子ったら『エリチに怒られるからこれオフレコな~』って言ってたのよ」
にこ「そう考えると、今のμ'sがあるのは絵里のおかげってことになるのよね」ナデナデ
絵里「…」
2 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:01:06.44 ID:+ojKpuZv.net
にこ「……」
にこ「それから3年生になって、9人になって、μ'sを結成した時とっても嬉しかった」
にこ「支えてくれていたのは知っていたけど、部室には私しか居なかったから……」
絵里「…」
にこ「でも、この1年でそんな寂しいこと忘れられるくらい、一杯の思い出が出来たわ」
にこ「初めてのライブに文化祭、あの時の穂乃果には心配させられたわ」
にこ「真姫ちゃんのとこでの合宿、A-RISEとの最終予選、μ'sのこれからを話し合った時は皆で泣いちゃったわね、それからこの部室で最後の合宿」
にこ「そしてラブライブ。もちろん私達が負けるつもりは微塵も無かったわよ?」
絵里「…」 3 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:03:44.93 ID:+ojKpuZv.net
にこ「ラブライブで優勝して、私もちゃんと卒業できる……」
にこ「これは絵里と希に感謝するわ、二人との勉強会が無かったら正直危なかったから」
にこ「……」
にこ「ねえ?絵里、聞いてる?」ギュッ
絵里「…」 4 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:06:18.47 ID:+ojKpuZv.net
にこ「絵里、私ずっと言えなかったことがあるの。私が臆病だったせいでずっと言えなかったこと……」
にこ「絵里。私、あんたのことが好きよ。大好き」
にこ「ホントはもっと早く伝えたかった……。でも断られたら、気持ち悪がられたら、そうしたら友達としてもいられなくなる」
にこ「そう考えたら怖くなって、結局こんな時間が経っちゃったわ……」
絵里「…」
にこ「……」 7 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:09:09.25 ID:+ojKpuZv.net
にこ「ねえ、何か言いなさいよ」
絵里「…」
にこ「何で何も言ってくれないのっ!?お願い、答えてよ絵里っ!」ポロポロ
絵里「…」
にこ「そう、そうよね、これは私の勇気が足りなかった結果だもん。もう手遅れなのよ」
にこ「だからもう諦めるわ。絵里、さよな……」
絵里「…」 9 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:12:15.38 ID:+ojKpuZv.net
ガタッ
にこ「──ッ」バッ!
穂乃果「あ」コッソリ
穂乃果「……」
にこ「……」
にこ「……見た?」 10 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:12:57.43 ID:+ojKpuZv.net
穂乃果「み、見てないよっ。にこちゃんの3文芝居なんて見てないよ!」
にこ「忘れろっ!」ブンッ!
穂乃果「あいたぁ!」ボフッ!
── 11 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:14:55.12 ID:+ojKpuZv.net
穂乃果「酷いよにこちゃん、ぬいぐみ投げつけるなんて……」サスサス
にこ「うっさい!覗き見してたあんたが悪いんでしょ!」
穂乃果「でも絵里ちゃんのぬいぐるみ抱きかかえて、フラれる練習ってどうなの?」
にこ「仕方ないじゃない、これに話しかけてる内に熱が入っちゃったのよ……」
絵里ぐるみ「…」
穂乃果「どことなく似てるもんね、このぬいぐるみ」
にこ「そう?ことりが『これからは、この子たちに見守ってもらうね♪』って言って置いていったけど
、何でこんなふてぶてしい顔にしたのかしら、似てるの髪型だけじゃない……」 12 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:17:58.26 ID:+ojKpuZv.net
穂乃果「ええー?可愛いよ?ことりちゃんのお手製だよ?」ギュッ
絵里ぐるみ「…」
にこ「はぁ。ま、いいわ。それで穂乃果は何しに来たの?明日は卒業式よ」
穂乃果「そうそう、その準備で疲れちゃったから部室で休もうと思ったんだ、そしたらにこちゃんの声が聞こえて」
にこ「まんまと見られた訳ね……」
穂乃果「……ねえにこちゃん、さっき言ってたのってホントのこと?
にこ「諦めるってところ?それなら本当よ、今更絵里に告白したって迷惑になるだけだもの」 13 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:19:42.38 ID:+ojKpuZv.net
穂乃果「嘘」
にこ「嘘じゃないわよ」
穂乃果「嘘だよ、にこちゃん泣いてたもん」
にこ「演技に力が入りすぎただけよ。ほらにこってアイドル目指してるし、将来は女優もやってみるにこー♪」
穂乃果「……」ジロッ
にこ「はぁ、分かったわよ本当のこと言えば絵里のこと好きよ、諦めたくない」
穂乃果「それじゃあ」
にこ「でも駄目よ。せっかくラブライブも優勝して、3人とも後腐れなく卒業できるのに、私の我が儘で水を差したくないもの」 14 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:21:32.26 ID:+ojKpuZv.net
穂乃果「うううううっ、にこちゃんのヘタレ!生徒会長として命令します、絵里ちゃんに告白してきなさい!」
にこ「職権乱用じゃない……」
穂乃果「ふうっ……。ねえ、にこちゃん、ことりちゃんが外国に留学するお話が出た時のこと覚えてる?」
にこ「覚えてるわよ、随分急だったものね」
穂乃果「あの時の穂乃果は誰にも相談しなくて、一人でふさぎ込んで、海未ちゃんに背中を押してもらわなかったら
きっとことりちゃんに届かなかった」
にこ「そうね、ことりが留学してたらμ'sは無くなっていたものね」
穂乃果「にこちゃんはあの時の穂乃果と同じだよ、あと一歩のところで大事な物を失くそうとしてる」
穂乃果「勇気が足りなかった、そんなことで後悔してほしくないよ」
にこ「穂乃果……」 15 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:22:58.67 ID:+ojKpuZv.net
穂乃果「それにちょっとくらい我が儘言ったほうが、にこちゃんらしいよ。あ、これ海未ちゃんの受け売りなんだよ」アハハ
にこ「……はぁ。分かったわよ、あんたの口車に乗せられてあげるわ。後輩にここまで後押しされて蔑ろにできないものね」
穂乃果「うんうん!それに、にこちゃんが絵里ちゃん好きなこと皆知ってるし、やきもきしてたんだぁ」
にこ「え?」
穂乃果「? どうしたの?」
にこ「え?皆知ってるって何?」
穂乃果「何って、ひょっとして気が付かないと思ってたの?すっごく分かりやすかったのに」 16 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:25:33.96 ID:+ojKpuZv.net
にこ「じゃ、じゃあ絵里も?」
穂乃果「直接聞いたわけじゃないけど知ってると思うよ?」
にこ「うわあああぁぁあああっ」ゴロゴロ
穂乃果「随分前に希ちゃんが『エリチ達のことは手を出さないで見守ろうや~』って言ってたけど、話しちゃったなぁ」
にこ「ハアハア……、オーケー分かったわ、つまり絵里からは『私のことが好きなのに一向に告白しにこないヘタレ』
と思われてるってことね」
穂乃果「思われてるっていうか事実だし……」
にこ「し、仕方ないじゃない!私だって思うところはあるのよ!?」
穂乃果「にこちゃん」
にこ「何よ……」
穂乃果「ファイトだよっ!」
にこ「うっさい!」
── 17 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:27:24.21 ID:+ojKpuZv.net
にこ「それじゃあ絵里の所に行ってくるわ、あの子まだ校舎に居るはずだから」
穂乃果「うん、頑張ってにこちゃん!」
にこ「ええ。それと、あんたはここよ」ポン
にこぐるみ「…」絵里ぐるみ「…」希ぐるみ「…」
穂乃果「3人並ぶと迫力あるねぇ」
にこ「……穂乃果」
穂乃果「うん?どうしたの?」 18 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:29:36.16 ID:+ojKpuZv.net
にこ「あの、さ。いろいろありがとう、今回のこともだけど最初に部活に誘ってくれたりしたこととか、感謝してる。
あんたが居てくれてよかった」
穂乃果「それは穂乃果だけじゃなくて皆でやったことだよ、それに穂乃果だってにこちゃんから大事なことを教わったしね」
にこ「そう、ならお相子ね」ニッ
穂乃果「うん!」ニッ
にこ「さて、それじゃもう行くわ。生徒会長なんだから明日の送辞ちゃんとやりなさいよ」
穂乃果「うええっ!?だ、大丈夫だよ任せて!」 19 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:30:35.44 ID:+ojKpuZv.net
にこ「? 何か気になるけど、まぁいいわ。じゃあ穂乃果、また明日ね」
穂乃果「うん、また明日。バイバイにこちゃん!」
ガチャ──バタン
穂乃果「……ファイトだよ、穂乃果の大好きな先輩達……」
──
にこ「さてと、あの子が居そうな場所は……。5時か、この時間ならあそこしかないわね、待ってなさいよ絵里」
── 20 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:32:56.77 ID:+ojKpuZv.net
─屋上─
ガチャン
にこ「やっぱりここに居たわね、絵里」
絵里「にこ?私を探してたの?」
にこ「そうよ」
絵里「よかった、私もにこを探すつもりだったの、見つからなかったらメールしようと思ってたから」
にこ「外を眺めてたの?」
絵里「ええ、もう見納めだと思うとどうしてもね……」 21 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:33:47.02 ID:+ojKpuZv.net
にこ「……」
絵里「……」
にこ「あ「あのね、にこ。聞いて欲しいことがあるの」
絵里「今まで言い出せなかったのは私に勇気がなかったから、にこの気持ちを知っててそれに甘えて自分から踏み出さなかった」
絵里「でもそれも今日で終わり。……にこ、私はあなたのことが……」
にこ「はい!ストーップ!」
絵里「えええええ!?ちょ、ちょっと何でなのよ!?ここすっごく盛り上がるところなのよ!?」 22 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:35:41.82 ID:+ojKpuZv.net
にこ「盛り上がるってあんたね……」
にこ「……絵里、ごめんなさい」
絵里「えっ?ごめんなさいって……」ジワッ
にこ「え、絵里?これはそういう意味じゃないのよ!?」
絵里「にこに嫌われたわああぁぁぁあああああ!」ビエーン
にこ「だあああああああっ、だから違うって言ってるでしょ!いいからよく聞きなさい!」 25 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:37:12.47 ID:+ojKpuZv.net
にこ「私はっ!あんたのことが好き!大好きなのっ!!」
にこ「だから、ずっと私と一緒にいなさいっ!」
絵里「にこ……」グスッ
にこ「ごめん、本当はもっと早く伝えないといけなかったのに私が臆病だったから。
ずっと友達のままでいいと思っちゃてた」
絵里「いいの……、にこはちゃんと答えてくれた。だからこれは私からのお返し」
「────」
── 26 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:40:27.02 ID:+ojKpuZv.net
絵里「どうだったかしら?私のファーストキスは?」
にこ「ま、まあまあねっ」
絵里「ふふっ、さてそれじゃあ行きましょうか」
にこ「あら、今からデート?にこは別に構わないけどー♪」
絵里「それもあるけど同棲の準備もしなくちゃいけないわ、大学が始まるまで時間がないわよ!」
にこ「えっ?同棲?急に何言い出すの!?」
絵里「私これから少し我が儘になってみるわ!さあ行くわよ、にこ!」グィッ!
にこ「はぁ、もう。分かったわよ、あんたが満足するまで付き合ってあげるわ。だから……絶対にこの手を離すんじゃないわよ、絵里!」
──
おわり 29 :
名無しで叶える物語(馬刺し)@\(^o^)/ 2015/07/09(木) 00:41:26.43 ID:+ojKpuZv.net
─帰り道─
絵里「それにしても、にこがあんな熱烈な告白をしてくれるなんて、とっても嬉しかったわ♪」
にこ「うっ、掘り返さないでよ……。でもそう言ってくれるのなら、私も練習した甲斐があったってことね」
絵里「あら?練習までしてたの?やっぱりこれも愛の……」
にこ「絵里?どうしたの急に固まって?」
絵里(練習→告白の練習→相手がいる→二股)チーン
絵里「……にこが、にこが、浮気したわああああぁぁあああっ!!!」ダダダダダダダ!
にこ「ちょっ、何急に言い出すのよ!?」
絵里「おうちかえるーーーっ!」ビエエエー!
にこ「ああもうっ!待ちなさーーい!この……バカ絵里ーーーーっ!!!」
──
完
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