1 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 21:11:33.94 ID:G3MUuByc0
櫻子「咳をすると抱き付く薬?」
西垣「誕生日だと聞いてな」
櫻子「わーい。プレゼントー♪」
西垣「偶然完成したんだが、爆発しなくてな。大丈夫、副作用として少し健康になるくらいだ」
櫻子「ありがとうございます!」
西垣「期限は約半日。そして使い方なんだが」
西垣「例えば私が飲んで咳をしたとする、すると一番近い所にいる相手が、抱き付いてくるということだ」
櫻子「ほへー」
西垣「今だったら、咳をした瞬間に大室が抱き付いてくることになるな」
櫻子「え?私、抱き付きませんよ?」
西垣「わかった。もう一度説明しよう」
2 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 21:22:19.52 ID:G3MUuByc0
西垣「では、大室が飲んだとしよう」
西垣「次に、古谷の近くで咳をする」
西垣「すると、古谷が抱き付いてくれるわけだ」
西垣「わかったか?」
櫻子「わかりました!これ美味しいんですか?」
西垣「いや、美味しくない」
櫻子「じゃあ、向日葵に飲ませればいいんですね!行ってきます!」
西垣「いや、ちょっと待て!」
ダダダダダダダ
西垣「行ってしまった…」 3 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 21:23:49.80 ID:G3MUuByc0
* * *
櫻子(さっそく向日葵に飲ませてやろう)
櫻子(これで…)
☆妄想中~~~~~~~~~~~~~~~
向日葵「」ゴクゴク
向日葵「おいしかったですわ。ありがとう。素敵な櫻子様」
櫻子「えーごほん」コホン
ギュッ
向日葵「あっ//」
櫻子「これこれ向日葵くん。なんで抱き付いてくるのかね?」
向日葵「な、なんでかしら。体が勝手に」
櫻子「まったく…向日葵くんは…相手が私じゃなかったら、大変なことになるところだったよ」
向日葵「櫻子様ー素敵ー無茶苦茶にしてー」
☆妄想終了~~~~~~~~~~~~~~
櫻子(えへっえへ//) 4 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 21:33:08.99 ID:G3MUuByc0
* * *
■朝 教室にて
ちなつ「向日葵ちゃんマスクしてどうしたの?」
あかり「風邪なら、保健室に行った方が…」
向日葵「いいえ、大丈夫ですわ。咳がでるだけで、熱はありません」
向日葵「みなさんに迷惑をかけないように、マスクさえしていれば」
櫻子「イエーイ向日葵ー。喜べー櫻子様が来たぞー」
向日葵「…無駄にテンション高いわね」
櫻子「はい。栄養ドリンク」
向日葵「え?」
櫻子「ふふーん。感謝しろよ。向日葵のために用意したんだからな!」
向日葵「櫻子…そんな櫻子が…」
ちなつ「櫻子ちゃんやっさしいー」
櫻子「さあ、飲め!そして櫻子様に足を向けて寝るが良い!」
あかり「さ、櫻子ちゃん、それ色々と間違ってるよぉ」 5 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 21:36:05.86 ID:G3MUuByc0
向日葵「ありがとう、櫻子。さっそく頂きますわ」
ゴクゴクゴクゴク
向日葵「うぅ…不味いですわ…」
ちなつ「薬だしね」
櫻子「よし!ごほん!」コホッ
向日葵「…」
櫻子「…」
向日葵「少し、楽になった気がしますわ」
櫻子「ごほんごほん!!!」コホッ
向日葵「櫻子?大丈夫?」
櫻子「ごほんごほんごほんごほん!!!」コホッ
向日葵「さ、櫻子!?」
あかり「櫻子ちゃん大丈夫!?」
櫻子(だ、抱き付いてこない!?)
櫻子(まさか薬効いてない!?) 7 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 21:42:52.65 ID:G3MUuByc0
ちなつ「櫻子ちゃん大丈夫?」
櫻子「え?あっ、大丈夫。あはははは」
向日葵「はぁ…まったく心配かけさせ……………………………ごほん」コホッ
ギュッ
櫻子「!?」
向日葵「え?」
あかり「あ、あれ?」
ちなつ「あかりちゃん?どうして向日葵ちゃんに抱き付いてるの?」 8 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 21:47:02.34 ID:G3MUuByc0
あかり「え?え?あ、あれ?」
櫻子「離れて!」
サッ
あかり「ご、ごめんね。向日葵ちゃん」
向日葵「いえ、大丈夫ですわ…ごほん」コホッ
ギュッ
櫻子「!」
ちなつ「あ、あれ?」
あかり「今度はちなつちゃんが!?」
向日葵「!!??!?」 9 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 21:51:32.66 ID:G3MUuByc0
ちなつ「体が急に…あれ?」
櫻子「いいから離れて!」
サッ
櫻子「」キッ
向日葵「な、なによ。急に睨んで」
櫻子「なんでもねーし!」
向日葵「なんで怒ってるのよ…」
櫻子「怒ってなんかねーし!」
ちなつ「ご、ごめんね。櫻子ちゃん」
あかり「櫻子ちゃん。ごめんね」
櫻子「…」ムスー
向日葵「…」
ちなつ「向日葵ちゃん。難しそうな顔してどうしたの?」
向日葵「いえ、さっきの栄養ドリンクのビンを見ているのですが…」
櫻子(向日葵め!嬉しそうにしやがって!)
櫻子(そんなにあかりちゃんやちなつちゃんに、抱き付いてもらったのが嬉しかったのか!)
櫻子(向日葵め!)
向日葵「よく見たら『作:西垣』って書いてありますね」
櫻子「…」
向日葵「櫻子?」ゴゴゴゴゴ
櫻子「え?なに?」 10 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 22:01:41.25 ID:G3MUuByc0
* * *
■生徒会室に避難中
向日葵(櫻子から事情は聞きましたわ…まったく、この子ったら…)
櫻子「すいませんでした」土下座
向日葵「で、えーと、なんでしたっけ?咳をしたら抱き付く薬?」
櫻子「はい。そうです」
向日葵「私が咳をしたら、『他の人に抱き付く』はずなのに」
向日葵「実際は、『他の人が抱き付いてくる』と…」
櫻子「そうみたいです」
向日葵「はぁ…なんでそんな薬飲ませたのよ?」
櫻子「べ、べつに…」
向日葵(なんで顔が赤いのかしら…)
向日葵(…)
向日葵「ま、まさか、あなた…私に抱き付いて欲しくて!?」
櫻子「なっ、ななななな//」
櫻子「そんなわけねーし!勘違いするなよ!ばかっぱい!」
向日葵「バカなんじゃなくて!あなた!」
櫻子「なんだと!ばかって言った方がばかだもんね!向日葵のばか!」
向日葵「なんですって!」
櫻子「なんだと!?」 11 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 22:06:47.53 ID:G3MUuByc0
ガラララッ
京子「綾乃ーーいるー?」
京子「あれ?」
櫻子「歳納先輩?」
向日葵「今は普通の休み時間なので、教室では?」
京子「うーん。教室にはいなかったんだよねー。まぁいっかーじゃあねー」
向日葵「失礼しま……ごほん」コホッ
ギュッ
櫻子「なっ!?」
京子「およよ?」
向日葵「歳納先輩…すみません。実はかくかくじかじかで」
京子「おぉ!しかしかかくかくだって!?」
櫻子「しか!?」
京子「かく!」
櫻子「負けました…」ガクッ
京子「ふふっ。さくっちゃんもまだまだだね」
櫻子「じゃなくて、早く離れてください!」
京子「えー、だって、ひまっちゃん気持ちいいしー。もうちょっとー」スリスリ
向日葵「ちょっと!歳納先輩!」
サッ
京子「なんちゃって冗談冗談。じゃあねー」 12 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 22:10:30.07 ID:G3MUuByc0
向日葵「行ってしまいましたわ…」
櫻子「…」
向日葵(櫻子…すごく不機嫌ですわ)
向日葵(なんで不機嫌なのかしら…)
向日葵「…」
向日葵「//」ボンッ
櫻子「ん?」
向日葵(ま、まままままままままままーーーーーーーーーーーー//)
向日葵(ま、ままままさか、櫻子。私の事が好ーーーーー//)
向日葵(そ、それなら、この状況にも納得できますわ!)
向日葵「…」
向日葵「ハッ!!!」
向日葵(この状況最高ですわ!)
向日葵(よくよく考えたら、櫻子に合法的に抱き付いて貰うチャンス!)
向日葵(そ、そう…抱き付いて貰う…) 13 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 22:14:37.35 ID:G3MUuByc0
☆妄想中~~~~~~~~~~~~~~~
向日葵「…」
櫻子「どうしたの?向日葵?」
向日葵「す、すごい咳が出そうですわ…」
櫻子「なんだってー!?」
向日葵「ごほんこほん。おーっほん」
ギュッ
向日葵「なっ//」
櫻子「し、仕方ねーし//」
向日葵「ま、まだ咳が出ますわ!」
櫻子「早くしろし//」
向日葵「ごほん、ごほん、ごほん」
ギュウウウ
向日葵(櫻子が動物みたいに一生懸命抱き付いてきて…あぁ//)
櫻子「薬のせいだから、仕方ないし!」
向日葵「そ、そうですわね。これは仕方ないことですわよね//」
櫻子「//」
向日葵「//」
向日葵「こほんこほん」
ギュッ
櫻子「向日葵のせいで、くっついて離れられないし」
向日葵「こうなったら、私たち結婚するしかありませんわね」
櫻子「幸せにしてやるし//」
向日葵「幸せにしてね。櫻子//」
☆妄想終了~~~~~~~~~~~~~~
向日葵「キマシタワーーーーーーーー」
櫻子「」ビクッ 14 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 22:18:41.26 ID:G3MUuByc0
向日葵(さ、さぁ、あとは一生咳をしていれば!)
櫻子「ひ、向日葵大丈夫?鼻血出しながら奇声あげて…」
向日葵「大丈夫ですわ!もう未来の計画もバッチリ!なんの心配もいりませんわ!」ハァハァ
櫻子「向日葵…ごめん。私が変な薬飲ませたから…変になって…」ボソッ
向日葵「え?」
櫻子「今から先生の所に行ってくるね。治る薬とかあるかもだし」
向日葵「いえ、ちょっと待ってください」
櫻子「え?」
向日葵(これを治すなんてとんでもない!なんとかしないと…) 15 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 22:22:55.83 ID:G3MUuByc0
向日葵「そ、その…先生は先ほど出張で出られて…」
櫻子「え?」
西垣「やあ、呼んだかな?」
向日葵「あっ!あっちの方で爆発が!?」
西垣「なんだと!?」ダダダダダダ
櫻子「今、先生いなかった?」
向日葵「気のせいですわ…」
向日葵(そんな事より咳ですわ!)
向日葵(さあ、咳をしますわよ!櫻子!)
向日葵(優しく、でもちゃんと力強く抱いてくださいね!櫻子!) 16 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 22:27:59.37 ID:G3MUuByc0
ガラララッ
向日葵「えー、こほんこほん」コホッ
綾乃「歳納京子ーーー!」
ギュッ
綾乃「え?」
向日葵「え?」
櫻子「え?」
千歳「綾乃ちゃん!?」
綾乃「ち、違うのよ。こ、これは」オロオロ
千歳「そ、そんな…綾乃ちゃんが歳納さん以外に抱き付くなんて…綾乃ちゃんの嘘つきーーー」ダダダダ
綾乃「え!?千歳どこに行くの!?あと嘘つきってなに!?」
綾乃「あ、あれ?もう体が動く」
サッ
綾乃「ごめんなさいね。古谷さん…その急に抱き付いたりして…」
向日葵「い、いえ、大丈夫ですわ…」
向日葵(た、タイミング悪すぎですわ…)
櫻子「歳納先輩なら、先ほど教室に戻りましたよ」
綾乃「え?あっ、そうなの。ごめんなさい。用事があるから行くわね」
綾乃「本当にごめんね。古谷さん」
向日葵「い、いえ」 17 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 22:28:34.48 ID:G3MUuByc0
向日葵(行ってしまいましたわ…)
向日葵(でも、これで主要キャラは出てしまいましたわね)
向日葵(もう邪魔する人はいませんわ!)
向日葵(さあ、櫻子!覚悟しなさい!)
キンコーンカーンコーン
向日葵「あっ」
櫻子「早く教室に戻らなきゃ」 18 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 22:32:17.16 ID:G3MUuByc0
* * *
向日葵(さあ、放課後ですわ!)
向日葵(お昼休みは、生徒会の仕事が忙しくて無理でしたが…)
向日葵(放課後は何もなし!さあ覚悟しなさい!櫻子!)
向日葵「櫻子。生徒会室に行きません?」
向日葵(生徒会室で…二人っきり…ふふっ。学生なら誰しもあこがれるシチュエーションですわ)
櫻子「え?なんで?今日は用事なかったよね?」
向日葵「…」
櫻子「…」
向日葵(あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー)
向日葵「え、えーと、それは…その…」
櫻子「そ、それよりさ…体、大丈夫?」
向日葵「え?」
櫻子「あのあと、咳もしなかったみたいだけどさ…」
向日葵(櫻子…私の事を心配してくれて…)
向日葵(それなのに…私ったら、櫻子に襲ってもらう事しか考えてなくて…) 19 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 22:37:40.25 ID:G3MUuByc0
向日葵「ええ、大丈夫ですわ。薬のビンにも書いてありましたが、体が元気になるみたいですし」
向日葵「おかげで風邪もバッチリ治ったみたいですわ」
櫻子「そっか…ごめんね。向日葵」シュン
向日葵「気にしなくて大丈夫ですわよ」
向日葵(シュンとしている櫻子…可愛い…)
櫻子「で、でも、私は気にする!」
向日葵「え?」
櫻子「だって、向日葵が他の人に抱き付かれてると…その…むかむかするの!」
櫻子「だから向日葵!お願いだから他の人に抱き付かれないで!抱き付かないで!」
向日葵「櫻子…」 20 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 22:43:49.28 ID:G3MUuByc0
向日葵「まったく、あなたはバカね…えぇ、大バカですわ」
櫻子「なっ!?」
向日葵(ここで私が咳をする…そして…)
向日葵(ギュッとしてきた櫻子に)
向日葵(『本当にバカ。私が抱き付かれたいのはあなただけだというのに…』)
向日葵「…」
向日葵(OH YES!YES!)
向日葵(さあ、一世一代の大勝負!行きますわよ!古谷向日葵!)
向日葵「櫻子…聞いて。これが私の答えですわ」
櫻子「え?」 21 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 22:48:36.56 ID:G3MUuByc0
向日葵「こほん」コホッ
結衣「あれ?なにしてるの?」
向日葵「え?」
ギュッ
向日葵(あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!)
向日葵(船見先輩の事、忘れてましたわーーーーーーーーーーー!!!!!!)
結衣「え?え?え?体が勝手に…え?」
櫻子「」プルプル
向日葵「ち、違いますの!櫻子!これは違いますのよ!」
櫻子「へ、へぇ…これが向日葵の答えなんだ。船見先輩に抱き付いて貰うのが…」
向日葵「聞いて櫻子!これは!」
櫻子「向日葵のばか!」
ダダダダダ
向日葵「櫻子!?どこに行くの!?櫻子!!!」 22 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 22:54:10.81 ID:G3MUuByc0
結衣「え?え?え!?」
向日葵「すみません…船見先輩、実はかくかくじかじかで…」
結衣「そうだったんだ。私の方こそごめんね。古谷さん」
向日葵「…私、どうすれば…」
結衣「追いかけたほうがいいよ」
向日葵「え?」
結衣「ほら付き合いが長いと言葉がなくても『わかってもらえる』って思っちゃうんだ」
向日葵「え?え?え?」
結衣「でも、意外と言葉じゃないとわからないもんなんだ」
向日葵「!!」
結衣「幼馴染って不便だよね。一番距離が近いくせに全然わかってない。気づいたら遠くに行っちゃう」
向日葵「…」
結衣「だからさ、追いかけないと…大室さんどっかに行っちゃうかもよ?」
向日葵「船見先輩ありがとうございます!私…櫻子の事追いかけます!」
結衣「うん。頑張れ。古谷さん」
向日葵「はい!」
向日葵(早く櫻子を追いかけないと!…でも、どこに?)
京子「結衣ー。あれ?ひまっちゃん?」
向日葵「すみません!私用事があって、失礼します」
京子「もしかして、さくっちゃん?だったら屋上の方に行ったよ」
向日葵「ありがとうございます!」 23 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 22:55:58.43 ID:G3MUuByc0
* * *
京子「で、さくっちゃん。どうするの?」
櫻子「…」
結衣「あ、あれ?大室さんは屋上じゃ…」
京子「結衣もダメだねーさくっちゃん隠れてるのバレバレだったしー」
結衣「じゃ、じゃあ、さっきの話…」
京子「『幼馴染って不便だよね。一番距離が近いくせに全然わかってない。気づいたら遠くに行っちゃう』」キリッ
結衣「なっなーーーーーー//」
京子「大丈夫だよ結衣!私はどこにも行かないから!」
結衣「うるさい!お前のことじゃない!」
京子「あらあら、お顔があかりのお団子みたいに真っ赤ですよー」
結衣「うるさい!」
櫻子「私行きます!」
櫻子「そして、向日葵とちゃんと話します!」
京子「うん」
櫻子「なにを話せばいいか、全然わかりませんが、とにかく!」
櫻子「ちゃんと話してみます!」
結衣「うん。頑張れ大室さん」
櫻子「ありがとうございます!先輩方!」 24 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 22:59:12.97 ID:G3MUuByc0
* * *
向日葵「い、いない…屋上…誰もいないですわ…」
向日葵(もしかして、もう帰ったんじゃ…)
櫻子「向日葵ーーー!!」
向日葵「」ビクッ
向日葵「あ、あれ?扉の方に…今、来ましたの?」
櫻子「今来た!」
向日葵(途中で追い越してたのかしら…じゃなくて、櫻子がいてよかった…) 25 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 23:01:20.21 ID:G3MUuByc0
櫻子「…」
向日葵「…」
向日葵(うぅ…な、なにを言えばいいのかしら…)
向日葵「櫻子…その、私…」
櫻子「ごめんなさい!向日葵!」
向日葵「え?」
櫻子「その…変な薬飲ませちゃって、それのせいで色々あって、全部ごめんなさい!」
向日葵「その件はさっきも謝ったじゃない…」
櫻子「でも、ごめんなさい!」
向日葵「いいえ。もう気にしてませんわ。それより私もごめんなさい」
櫻子「え?なにが?」
向日葵「その…………………………………あの…」
向日葵(言えないですわ!途中からわざと咳をして…他の方に抱き付かれたなんて!)
向日葵(本当は『櫻子に抱き付いて欲しかっただけ』なんて!)
向日葵(こんなの告白も同然ですわ!) 26 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 23:05:27.85 ID:G3MUuByc0
向日葵(…)
向日葵(はぁ…さっき、船見先輩に『言葉じゃないとわからない』と言われたばかりなのに…)
向日葵(…で、でも告白する勇気がたりない…)
向日葵(こうなったら咳をして、抱き付いて貰って…)
向日葵(あとは勢いで櫻子に私の気持ちを…//)
向日葵(勇気をください!神様!)
櫻子「向日葵?」
向日葵「櫻子!!!こほっ!こほっ!こほっ!こほっ!こほっ!こほん!」
櫻子「!!」
向日葵(さあ、抱き付きなさい!)
向日葵「…」
櫻子「…」
向日葵「あら?」 27 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 23:09:55.51 ID:G3MUuByc0
* * *
■帰り道
櫻子(はぁ…疲れた…)
櫻子(結局、みんな向日葵に抱き付いて…私は…)
向日葵「よかったですわ。あの薬に期限があって、もう切れたみたいで…」
櫻子「そうだね…」
向日葵「…」チラッ
櫻子「はぁ…」
向日葵「もしかして、抱き付けなくて、残念だったとか?」
櫻子「///」ボンッ
向日葵「あらあら。西垣先生の薬のせいで、櫻子が爆発したみたいに、急に真っ赤になりましたわ」
櫻子「なっなななななななーーーーーー//」
向日葵「ふふふ♪」
櫻子「あーーーーーもうーーーー!」
櫻子「こんな誕生日、最悪だーーーーーーーーーー」
終わり
(たぶん、なんとなくですが、明日にはいつも通りに戻ってる…)
(でも、私はいつもより、もっと上に行きたい…)
(だから、たぶん今日しかないんですわ…)
(言葉で…言葉で言わなきゃ…)
(今日は櫻子も頑張ってくれたんだから、私も-----)
ギュッ
「なっ//」
「誕生日プレゼントは私…じゃ、ダメかしら//」
「なっーーーーーーーーーーーー//」
本当の本当に終わり 28 :
◆xW69XHZIXl2A 2015/09/07(月) 23:12:14.48 ID:G3MUuByc0
これにて終わりになります。
読んでくれてありがとうございました!
また機会があればよろしくおねがいします!
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